1.《ネタバレ》 まずなにより、カナダのロッキー山脈を舞台にしたこの美しい風景が素晴らしい。雄大で静かで、まさに母なる大地と言う感じですよね。確かに自然には厳しい面もあるけれど、そこで住む人間は自分のペースで生活することが出来る。主人公ノーマンの気持ち、よくわかりますよ。淡々としていて、ストーリー自体もハラハラするようなものはないのですが、一人の老狩人の生き様や暮らしをそのまま描きとるというこのこの作品のスタンスなのだろうから、そういう意味ではリアリティあって成功はしていると思います。氷の湖が割れて落ちるシーンとか、崖から転落しそうになる犬たちなど、どうやって撮影したんだろうと感心する場面もあるし、夜の室内でのシーンがおそらくはろうそくの明かりだけで撮影しているんだと思う。その暗さにもリアリティを求めているのが伝わってきて好感持てます。