2.《ネタバレ》 ゲイの少年を変態として拘置した警官。
警官は当直で暇との理由から、ゲイの少年の独白に耳を傾ける。
最初は真っ向から批判した態度だったが、じょじょに少年の話に引きこまれていき、やがては・・・
という流れではあるが、警官にそのケがない限り、いくらゲイと二人きりで誘惑されたところで、キスをしたりはしないと思うのだが。
その辺り強引さは感じられたものの、人間、自分が正しいと思っていても、ある種の閉鎖的空間に置かれた場合、自分がどうなっていくかの保証はない。
そういったことをテーマにした内容としては、主題が良く伝わってくる力作だと思う。
しかし、ゲイに女装させ、そこからキスへと移るくだり、怪しい気色の悪さを放っていた。
好みではない作品だが、チャン・ユアン監督の、何でも撮れるぞ!的な懐の広さは本作でも感じた。
撮るたびに趣きの異なる作品を放ち続けるチャン・ユアンという監督。
その器用さという点において傑出したものを感じる。
今後もチャン・ユアン監督の作品から目を離せない。
そして、次はどんな作品を撮ってくるんだろう、と期待させてくれる監督である。