1.《ネタバレ》 相変わらず実写版しか観ていない人間の感想です。前作は閉ざされたコミュニティで起きる連続殺人事件(オヤシロサマという日本人なら馴染みのある、古来から奉られた神の存在を絡ませながら)をきっかけに、主人公の男性が徐々に疑心暗鬼になっていきましたが、今回は前作を(夢か幻か)一旦リセットし、ほぼ同じ設定のなか、ヒロイン側の目線で進行するので、前作から立て続けに観ると更に面白いと思います(前作の映像が使われている部分も結構あります)。また前作は主人公の男性が徐々に信頼してた仲間を疑うようになり、孤独の恐怖も相まって自暴自棄になるホラーチックな設定でしたが、本作は実際自分で犯してしまった殺人と、その秘密を握り合うグループの1人のヒロインの女性が、些細な事をきっかけに仲間を疑うようになり暴走する部分を助ける友情モノに感じ、随分捉える印象は異なっていました。どちらが好みかは人それぞれだと思いますが、2作の基本設定が同じなので、前作を補完する部分もあり、ツッコミどころが満載とはいえ、大枠のドラマとしてスッキリする部分もありました。出演者も前作より滑舌が良くなり演技も上手くなってました。
ただラストの火山性ガスで1人の少年以外村人全滅って設定は敢えて出さなくても良かったんじゃないですかね?川原亜矢子さんの役は幽霊?巫女役の子が「前原圭一が気付いたようです」と言ってたように、前作の件が実際の事件であったかのようなにおわせ方の発言をしたり、少しの謎を残したまま終わる辺りもまた、この作品のミステリアスな良さなのかもしれません。結局は仲間を信じれるか、信じられないと幻覚に犯されていくというオチも単なる幽霊モノより好きです。大甘ですが6点です。