2.《ネタバレ》 嫌いなテイストではなかったが、「300」「ウォッチメン」の方が好きなので、評価としてはこの程度となる。
鑑賞する前は、5人の美少女が協力してキーアイテムを強奪しながら脱獄するようなストーリーが描かれるのではないかと思っていた。
実際の脱獄を描いても面白くはないので、空想的に見立てられていると思ったが、現実の世界と空想の世界があまりリンクされていなかったのが意外。
もちろんそれなりにリンクはされているのだが、結局彼女はいったい何と戦っていたのだろうという感想も出てくる。
仲間を助けることが出来れば、彼女にとってはそのようなことはどうでもいいことなのだが。
世界観については、ザック・スナイダー監督らしさが炸裂しており、彼のファンならばより楽しむことはできるだろう。
むしろ過去の原作が存在するような作品よりも、伸び伸びと自分らしさを発揮できていたような気がする。
そのため、一般向きというわけではなくなり、好き嫌いが分かれそうだ。
個人的に嫌いな作品ではないが、キャスティングがそれほど好みではなかったことが難点。
5人の美少女という設定かどうかは分からないが、肝心の5人が自分の好みとはやや異なるので、ハマるような感じではなかった。
微妙にアダルト過ぎたかもしれない。
また、5つ目のキーアイテムの謎が本作の“キー”となってもいいとは思うが、その“キー”を盛り立てるようにはなっていない気がする。
姉を助けようとするロケットの行動、仲間を救おうとする余りに取ったブロンディの行動を鑑みると、自ずと答えが導かれるようにはなっているが、“5つ目のキーは何か”ということをもっとアピールしてもよい。
ラストの頃にはすっかりと忘れかけていた(そういう演出だろうが)。
ストーリーを追う必要はないが、カメラワークを追う必要はある映画。
意外と凝った動きをしており、カメラの動きを追うのは楽しいが、しょせんCGなので深い関心はしにくい。
こういう映画こそ3Dの方がよかったような気がする。
3Dならば本作の印象ももっと変わったかもしれない。
冒頭にセリフなしでガンガン進めるような展開はユニークなので、空想世界だけではなくて、ミュージカル要素なども取り込みながら、全体的にもうちょっと自由自在に遊びまわってもよかったかもしれない。
パターン化されてしまっている。