23.《ネタバレ》 公開時は小学校低学年でしたので、劇場では見ていませんが、「たーたりじゃー」は、小学生の間でもやたら流行りました。テレビ放映を部分的かもしれませんが2回は見ています。また、5年ほど前に1回通して鑑賞してます。何回も見ているのですが、印象に残っているのは例の懐中電灯2つを頭に括り付けた大量殺人鬼と、化け物化した犯人に主人公が追っかけられるところくらいで、話の内容はあまり覚えていませんでした。さて、久しぶりに鑑賞して感じたのは、ロケーションへのこだわりです。入念にロケ地を選んで、日本の原風景と言える山村の景色をゆったりと映像に落とし込んでいるのが見て取れます。市川崑監督のシリーズと比べて外連味が少ないですが、スケールを感じさせるなかなかの力作です。ストーリーの方は、盛りだくさん過ぎて、一度見ただけでは整理がつきにくい感じです。村に伝わる祟りを利用した殺人事件と思わせて、その裏をかいてオカルトに仕立て上げたところは、考えてみるとかなり面白いのですが、なかなか伝わりづらい気がします。山崎努がやらかす殺人シーンは鮮烈なのですが、進行する殺人との関連が薄く、浮いてしまっているというか、最後オカルトとして繋がってくるのですが、それだけではどこかおさまりが悪く感じます。鍾乳洞から蝙蝠が大量に飛び出して、屋敷が炎に包まれる流れはイイと思ったのですが、落ち武者達がちょっと安っぽい感じがしなくもないです。本作は原作からかなり改変されているようなので、原作ではどうなっているか興味が出てきました。 【camuson】さん [DVD(字幕)] 6点(2023-08-29 18:59:25) |
22.《ネタバレ》 村に伝わる落ち武者の祟りに見せかけた営利目的の殺人事件ですが、人間関係や過去の事件、主人公や犯人の出生等も全てその怨念によって導かれているという設定は俊逸ですし、事件と怨念のバランスの取り方が素晴らしく話自体が非常に怖くて面白かったです。 タイトルからして原作者のセンスを感じます。 舞台となっていた村や東屋、洞窟等のロケーションも素晴らしく作品自体に深みを与えるものになっていたと思います。 特筆すべきは何と言っても多治見要蔵の大量虐殺のトップカットでしょう。 ふんどし姿にガンベルトをたすき掛けにして、右手に日本刀、左手に猟銃、そして有ると無いとではインパクト的には全く違うDIYのヘッドライト。 そんな狂気の彼が青白い薄暮の桜舞い散る中を真っ直ぐこちらに走ってくるハイスピードの映像は芥川也寸志さんの迫力ある音楽と相俟って極めてかっこ良く、そして美しいものになっています。 パロディでは何度と無く見た事が有りましたが、オリジナルを初めて見て痺れました。 個人的にはオカルト的なミステリーにベクトルを向けて欲しい内容でしたので、村祭りでの落ち武者惨殺シーンの見せ方は時代を差し引いて見てもクオリティーを含めて少し残念でした。 もっと心情に訴える様なおどろおどろしい表現に欲しかったです。 恐らく監督はスプラッター気味のホラー作品にしたかったのだろうと感じましたが、その為に粗さの目立つ脚本になってしまう箇所がありました。 前述した様に話自体が面白いので、脚本の整合性や細部を詰めていっても小さく纏まることは無かったと思うので勿体無い印象が残ります。 ゲゲゲの鬼太郎がリミットだった子供の頃の私にはこの様な作品は怖くて見れませんでしたけど、今回初めて見て子供の頃の自分の判断に感謝しました。 【しってるねこのち】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-06-08 16:36:06) |
21.《ネタバレ》 本作をホラータッチにわざとした、と言われたらすべてを許せそう。基本的には名監督、名スタッフ、名優たちによる超力作である。 渥美清を金田一に持ってきてそれなりに存在感を出しつつも活躍は抑え目に。そこに各キャラクターの描写を盛り込み、複雑な人間関係をできるだけ明確に。砂の器メンバーが撮る創る。ショッキングな演出やメディアミックスの話題性が先行していたイメージですが、かなりつくりこんである大作。 そこに、わざと濃茶の尼のたたりじゃー、32人殺し、鍾乳洞、小川真由美様の豹変。あと地味に双子ババアが配置される。ま、恐怖演出としてはすばらしい。 日本の地方風土をうまく利用した他横溝映像化作品と比べると、現代劇になる本作はオカルトな感じが薄いというご指摘の方も散見されましたが、私は本作も十分日本の地方風土の閉鎖性や利用していると感じました。オカルトでホラーな話題性にあふれたサスペンス作品。ショーケンの朴訥さも含めとても良い出来だと思います。 【JF】さん [DVD(邦画)] 6点(2015-06-08 12:10:38) |
20.ちっちゃい頃、これのCMが怖かったなぁ。で、本編は家で大人が観る中で幼い私は怖くてちゃんと観られなかったが、大人になってから、しかも寅さんの映画を制覇した後では、渥美さんは完全に車寅次郎(『拝啓天皇陛下様』では移入出来たので役が合ってないのかな←個人的意見)で、彼の演じる金田一は寅さんの夢シーンみたいで今観ると少し残念だが、小川真由美さんの怖ろしさは変わりなかった、、、。 【movie海馬】さん [地上波(邦画)] 6点(2015-03-05 01:51:52) |
19.《ネタバレ》 この作品と、犬神家は、黒澤監督の用心棒や、七人の侍のようにある種のミステリーのエポック作品になりましたね。この作品のパロディや元ネタにしている作品や、単純なはなしが訳の分からないフェイクでかき回されるのがおおくなったのも、これからですか。 【min】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-09-30 21:52:54) (良:1票) |
18.《ネタバレ》 内容が内容だけにもっとおどろ、おどろしく陰惨な演出もできたろうに妙に綺麗。 やっぱりどことなく砂の器の雰囲気がでてるね。 濃茶の尼の「たたりじゃ~」が意外にインパクトなくてがっかり。 ラストはまぁ尺に収めるにはそうせざるえなかったかなぁという印象。 悪くはないと思う。 【CBパークビュー】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-04-23 23:10:52) |
17.怖い。横溝正史原作の映画の中でも怖さ、不気味さでは一番かもしれない。どの登場人物も怖すぎる。特に小川真由美の怖さは際立っている。これ1本だけで小川真由美は怖い女だという印象を多くの人に植え付けるであろう!殺人シーンの怖さやおどろおどろした雰囲気、不気味な音楽と映像の中で金田一耕助を寅さん(渥美清)にしていることで私のような寅さんファン、寅さん信者にとっては、あっ!寅さんだ!となるわけです。同じく下条正巳とのツーショットを見せられると何だか寅さんを見ているようなホットした気持ちにちょっとだけでもなれるのが良い。野村芳太郎監督はこの不気味な作品、恐ろしい事件、話の中に寅さんこと渥美清を主役である金田一耕助に持ってきた。というのは寅さんファン、寅さんしか観ないような人達までもこの映画に引きずり込もうという狙いがあるような気がするのだ。寅さんファンで内容など全く知らない人達を映画にもっともっと観に来て欲しいというそういう願いが感じられる。正直、他の金田一ものと比べると怖さだけが目立ち、どう考えても「犬神家の一族」や「悪魔の手毬唄」ほど何度も観たいという感じがしません。だから私にとってはこの点数ですが、この映画、もしも同じキャスティングで山田洋次監督が演出したら(勿論、金田一耕助は渥美清)どんな感じのものになるかという興味が沸いてくる。ここまで不気味な作品にはならないような感じがすると思うのは私だけでしょうか? 【青観】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-08-21 21:30:56) (良:1票) |
16.《ネタバレ》 やっぱりいいです、この作品。 横溝原作にありがちな複雑な家系を伴った因縁話。 横領事件なんだけどその裏には村に代々伝わる忌まわしい過去がどんよりと影を落としているという。 昭和の暗部というのでしょうか。 有力者が若い女を勝手に連れてきて座敷牢に閉じ込めて、しまいには嫁にしちゃうなんてね。昔はこんな鬼畜もはなはだしいことが起きてたんでしょう。 渥美演じる金田一も僕にはまったく問題ありません。 そして特筆すべきは小川真由美ですね。 あの妖艶さはこの映画の影の主役・・・というか主犯なんですが、当時の大人達は喉ごくごく言わせて映画館で見ていたでしょう。今見てもドキっとする色気です。 ラスト、弁護士事務所で寅さん的シーンが一瞬挿入されますが、映画全編に漂うドヨーンとした空気を多少和らげてくれます。 これが監督の指示なのか渥美のアドリブなのかは不明ですが最後まで目の離せない名画だと思いますね。 最後に、鍾乳洞のシーンは長かった。これは大きな減点ポイントです。 なもんで本来7点付けたいとこだけど-1となりました。 【ゆたさん】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-09-13 17:36:25) |
15.《ネタバレ》 侍が村人に殺されるシーンは未だに鮮烈に覚えている。 どろどろした雰囲気のいかにも日本映画と言った作品。 田中邦衛の死に顔に+2点。 【たくわん】さん [地上波(邦画)] 6点(2009-09-18 20:33:23) |
14.《ネタバレ》 これで金田一耕助の映画初体験。見てみるとミステリーというより「砂の器」的な宿命を感じる作品。原作もそうなのかわかんないけど、犯人の目星は付いてるとかいってただただ傍観してる金田一には驚いた。家系図調べてる暇あったら犯人張ってればいいのに...。時間がちょっと長くてだれるのもマイナス。 【バカ王子】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2006-03-21 23:53:58) |
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13.本作、小さいころ観て怖かった覚えがあるんで、最近また観ました。 当時ほどのショックは無かったものの、今でも通じる作品だなと思います。 【H.S】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-05-01 17:17:34) |
12.テレビ放映ではいつも呪いを成就させた落ち武者が笑ってるシーンでラストにされてる?初めてその後の日航機(美しい!)等のラストシーンを見てカットに気づきました。作品としてはつのだじろうさんの漫画の方が怖かったのですが、あの独特の「閉ざされた」世界はよく表現できていると思いました。田舎や旧家って実際あんな感じなんでしょうし・・落ち武者が虐殺されるシーンや要蔵の大量殺人シーンが怖かったです。 金田一が渥美さんというのがイメージ外れで、謎解きが物足りなかったので6点です。 しかし二時間半が退屈でなかったのは今から見ても凄いですね。辰也がジャンボ(行先は実父のいる南米?)を見送る表情が素敵でした。 【ひろほりとも】さん 6点(2004-11-12 15:24:04) |
11.他の金田一シリーズとはいろんな意味で一線を画する作品。渥美清はやっぱり名優だなあと感心しました。「男はつらいよ」の固定イメージがなければ他にも活躍できたのに、と残念に思います。 【カロ】さん 6点(2004-06-05 15:32:40) |
10.なんといってもキャストが良い。インパクトが強い作品。 【ゆきむら】さん 6点(2004-04-30 06:11:33) |
9.《ネタバレ》 この作品、主役はショーケン演じる寺田辰弥。金田一耕介が前面に出て事件を解決していく話ではなく、寺田辰弥の自分探しの話と捉えるべきで、そー考えれば別に金田一が石坂浩二じゃなくて渥美清で良かったし、監督も野村芳太郎で良かったと思う。ショーケンも渥美清もそこら辺を良く理解されて、あたえられた役をきっちりと演じている。よくできた作品だ。また演出面でも、この話のメインの舞台とも言える数々の鍾乳洞のシーンは気合が感じられた。しかーし、八墓村と言えば32人殺しなのだが、確かに山崎努の熱演はすんごく良かった。が、ここの演出自体は大した事なかったと思う。ここで要蔵の身震いするほどの恐ろしさをイメージさせなかったせいで、鍾乳洞で鎧武者が出てきても、正直なんとも思わなかった。この恐さをイメージできるかできないかで、鎧武者の前で真実を知らされた後の、辰弥の心の葛藤に対する感情移入の度合いが違っていただろうに。あと、小川真由美演じる美也子が美しさと妖しさを上手く出していて、終盤までは完璧だったのに、辰弥に真相がばれた途端にお化けメイクに変わっり、空を舞うように辰弥を追いかける演出は、もう完全にひいてしまった。最後までミステリーであって欲しかった。それと、原作の見立てが無かった点、これらが減点材料です。 【なおてぃー】さん 6点(2004-02-10 02:17:00) (良:1票) |
8.原作者の横溝さんが褒めただけあって渥美さの金田一は石坂金田一と双璧を為すと言えるだろう。生活感のないところがバッチリはまってる。渥美さんは、この役に乗り気で、松竹もシリーズ化を考えていたらしい。東宝と争って負けちゃったけど。渥美さんの金田一シリーズも見たかった。この作品について言えば、前半はいいんだけど、後半がオカルト映画になってしまうのが・・・・・。どこで勘違いしちゃったのかな・・・・。力作ではあるんだけどね。 【ひろみつ】さん 6点(2003-11-06 23:25:49) |
7.「たたりじゃ~。八つ墓様のたたりじゃぁ~」当時、このセリフが流行らなかった小・中学校は無かったんちゃうて言うぐらい流行ったね~。映画としてもまあまあおもろかったと思う。 |
6.「たたりじゃ~~ 八つ墓様のたたりじゃぁ~~っ」って怖かったっすよぉ・・・ 【だだくま】さん 6点(2003-10-24 13:19:59) |
5.八つ墓村のたたりじゃ~、というのはほとんど流行語でしたね。おかげで当時はオカルト映画かと思ってました。とある犯罪心理関係の本には津山事件の解説の所にこの映画の写真を載せてましたが、やっぱり怖いなこりゃ。実際、怪奇映画の雰囲気が多分に盛り込まれていてかなりオドロオドロしいです。金田一寅さんの語りでちょっとなごませようとしたのかどうか知りませんが、これはまあ、変です。そうそう、芥川ヤっさんの音楽は好きですよ。 【鱗歌】さん 6点(2003-10-05 17:11:44) |
4.子供の頃見てインパクト強かったなー。金田一シリーズは好きでよく見てたからおもしろかった。渥美清よりやっぱ一行がなじみ深い。 【fujico】さん 6点(2003-09-15 09:11:02) |