9.《ネタバレ》 ゲーム版トイ・ストーリー。
ゲームセンター閉店後、実はゲームのキャラクターたちはそれぞれの人生を楽しんでいるんですよっていうお話。
で、あるゲームで悪役のラルフ。
みんなの輪に入りたくてヒーローを目指す。
なぜ自分は悪役なのか?なぜ自分はこんな人生なのか?
自分の存在意義そのものに疑問を抱き、新しい自分、新しい人生を手に入れようとする。
テーマそのものはいくらでも深く掘り下げられそう。
でもこの作品はそんなことはしない。
あくまでDisneyアニメ。問題提起はしつつも子供が対象。見るひとに楽しんでもらう。子供たちに楽しんでもらう。そんなエンターテイメントを目指している気がして好感がもてます。
そーゆースタンスは好きです。あくまで映画は娯楽です。
ただこの作品、ちょーっといろいろ詰め込みすぎではなかろうか。
特に、ターボとバグの2つの脅威を用意してしまったせいで、ずいぶんと話がとっちらかってしまったような気がするのですが…
もっとレースゲームならレースゲームに的を絞ってくれたほうが良かったのではないかな…
バグがシュガーラッシュのゲーム世界に来たのだって、元凶はラルフ。ラルフの利己的な目的で引き起こされたものです。
後半はともかく、前半のラルフはどーにも自分勝手が過ぎるうえに、お調子者なのであまり魅力的なキャラクターとは言えませんでした。
もっと前半から、『悪役』という役柄なのに、実はだれよりもずっと良い人っていうわかりやすい人物設定のほうが良かったのではないかな…