2.《ネタバレ》 いや~清々しいまでに自己中心的な人々、とゆーか、今作に登場する三人の女性とゆーのは本当に本当に自分のコトしか眼中に無いつーか、何しろ肉親ですら平気で踏み台にしてゆく、というトンデモない連中です。更に始末が悪いのが、この方々は自分が「得」をするコトだけを常に考えている、とかいうワケですらなくて、唯々その時点で自分の感情だけが満足すれば他はナニがどーなってもOK、という点でもブッ飛んでいます。もはやある部分で自己破滅的ですらあるとゆーか、そーなると損得勘定を含めての交渉・説得などがまるで通用しないのです。一般的な論理や倫理では全く太刀打ちできない、悪辣や愚鈍を超えて正に怪物・妖怪の類いと言ってよいでしょう。ああ恐ろしい。
モチロン、特に寺島しのぶのつくり出すキャラの「リアリティ」というのは中々に高度で、他の二人を含めてもそれらのキャラクターを描いてゆく映画としてはかなり面白かったと言って好いかとは思います。ただ個人的に、こーいう恐るべき人格とゆーのは一朝一夕には生まれない、というその点の私の信念からすると、ソコにはやや違和感と言ってよいモノを感じました。つまり、ジョンと邂逅したからといって、そんな「些細な」コトでこんなに突然ルーシーが大爆発するというのはちょっとオカシくないか、と(要は、それ迄はそれなりに社会人としてやっていけていた、という様に見えるという点に少し疑問が在るというコトですが)。これがもうこれ迄もあっちゃこっちゃ渡り歩いてて、今のトコロでも相当に煙たがられてる…とかゆーなら、ああ然も在りなん…とも思えるのですケドね。