1.撮影と演技は素晴らしいです、監督も役者も20代でこれを作れるのは驚異的です。カメラワークはサウルの息子を思い出させます。被写体に接近して狭苦しさ、息苦しさを感じさせます。背景はボケていてはっきり認識できません。感情移入させるというよりただ見つめさせるような感じです。隠し撮りをしているような印象も受けます。個々の描写より筋だけに注目してみると戦争の痛みを描くというよりは複雑な設定の三角関係のロマンスのようでもあります。私見ですが同性愛を描く際に強姦未遂のような描写をするのは当事者だとは思えません、案の定監督と脚本は男性です。イーヤの彼女の主人になりたいという言葉は同性愛者というより実際に心が男であることを意図しているようにも思えました。しかしそれはただ男性作者が描いた女性心理が自然と男性のものに近付いてしまっただけとも思えます。