10.スペイン内戦を背景に、ひ弱な少年と老教師の交流を描いたドラマ。
主人公の少年がナインティナインの岡村君に似ていて、非常に親しみやすいのだが、
それ以上に老教師役の俳優さんが良かった。顔から優しさが滲み出ているようなキャラで、
それだけにラストのシーンが映える。タイトルの「蝶の舌」はテーマとしての深みはないが、
小道具代わりとしてラストで中々うまい使われ方をしている。欠点を挙げれば、
主人公の成長にも焦点を当てているのか、老教師とのシーンが思ったより少なかったこと。
少年のキャラづけに、家庭環境や生活環境を描くのは当然のことだとしても、
ちょっと余計なシーンが多過ぎる。そこに目を瞑れば、良く出来た作品ではある。