5.《ネタバレ》 前作のレビューで書いたように、ここ数作で寅の性格が酷いことになってしまっていて、ちょっと引く。それと、おいちゃんおばちゃんの、寅の甘やかしぶりにイライラを募らせていた。
だが今回、満男の先生の家庭訪問での寅の所業に、とらや一家の面々がちゃんと寅に怒っているのを見て、少しだけ溜飲が下がる。それ以外では、寅さんは実にいい人だった。そして、マドンナとの仲も上手く進んで、どんな相手に持ってかれるんだろうと思っていると、まさかの死別とは。
よく男女の話で、前の相手との別れ方で喧嘩別れはいいが、死別の相手には敵わない、的なことを耳にする。そういう意味では、寅にとっても重い別れになるのかな?・・・なんて心配は杞憂なのだが。
劇中さくらが言うように、寅ももういい歳になって、さすがに22歳の檀ふみに恋するにはそぐわないようになったか。イマドキではロリ扱いされかねないものね。
だが同時に「愛があれば歳の差なんて」などという言葉も思い浮かぶ。寅さんの世界で、これほど常識的な諌め方を通さずとも、良いような気がする。寅さんには、幾歳になっても、若い美人に恋していて欲しいとも思うのだ。