2.《ネタバレ》 単純は話にも思えるが、よくよく考えると、なかなか奥深い内容。
堅物の独身デブハゲおっさんが、若い女に誘惑され、あれよあれよという間に熱を上げ、教授の地位を捨ててまで求婚をしてしまう。
女は求婚を受け入れ、結婚するが、その後の扱いがひどい。
男はプライドをズタズタにされ、最後は野たれ死に。
結婚をするという設定は、さすがに合点がいかないが、この作品がうったえたいことは理解できた。
男とは愚かな生き物、女とはしたたかな生き物。
教授として、学校では立派なことを説きながら、少し女に誘惑されただけでメロメロになってしまう。
生徒の前で言っていることと、陰でやっていることがまるで違う。
例えば、会社で立派な地位にいて、立派なことを部下に言っておきながら、女の前ではまるでだらしがないという、現代にも通ずる普遍的な話。
男と女の関係性を、普遍的なテーマとして、今に伝える作品という意味では、名作たる所以を理解できる。