1.《ネタバレ》 最初の方で首を切るしぐさをする男優をどこかで見たような気がするのですが・・
「街角/桃色の店」のパシリの店員もどきだと思うのですが(笑)
あともう気になって仕方なかったのですが、
ジョン・ドゥという架空の名!
「セブン」でK・スペイシーがやってた役名ではないですか!
「セブン」はこの時点では1回しか観ていないのですがこの名は記憶から去らない(爆)
あとあと・・「未来は今」のあらゆるシーンが思い出されました。
実は「未来は今」という作品は「素晴らしき哉!人生」とも激似しております。
もちろん後作のほうがオマージュ(というよりジョン・ドゥなどはまんま)です。
映画の演出は面白いし迫力もありました。
良い人間が悪い人間をやっつける映画ではありません。
良い人間にも普通に悪いところもあり悪い人間もそれ以上の罪は問わない。
ごく普通の(今回は異質ですが)善良な人間が落ちて最終的には大衆に救われる。
キャプラ監督のワンパターンともいえますがいいんじゃないでしょうか。
そしてやはり今回も感じたのはキャプラ監督は聖書の世界が好きだということ。
後半は説教くささが気になるくらい・・
主人公はイエスになろうとした。ならざるを得なかった。
祭り上げられ自らを正当化し大衆の夢を壊さないために・・
しかし大衆が望んだのは実は彼に死んでイエスになってもらうのではなかった。
映画として観るならば私は飛び降りようとするそこで終わってほしかった。
そうしたらかなりメッセージ色が強くなり忘れられないと思う。
最後に救うのは群衆ということくらいわかる作りなので、
観終えたあと感動はしなかったしぼやけてしまいました。
母性を感じる女性が主役という作品が多いんですが、
この「群衆」は明らかに逆で珍しく父性がテーマと思いました。
女性記者が亡き父の思いを語りニセ記事を作る。
主演男優は弱々しいのパターンはカリスマ教祖状態に変わり、
この設定はキャプラ作品の中では(といっても古い方)珍しい。
群衆が待っていたものは死んだ伝説のイエスではなく、
愛すべき隣人であり引っ張っていってくれる父役だったのです・・