3.冒頭の東映マークが何かのマチガイではないかと思えるほど、のんびりまったり、松竹風味。
そしてあの懐かしき、のんびりまったり、国鉄テイスト。これじゃあ、民営化されちまう訳だ。
しかし一方で、列車内で妊婦が(お約束通り)産気づく場面では、「あと45分で次の停車駅です」などと言いながら、列車を走らせ続けたりして。なんで途中の通過駅に列車を止めないんだよ、と言いたくもなりますが、いや、正確な運行こそ、すべて。これぞ鉄道のロマン。
かどうかは知りませんけど、とにかく、長距離夜行列車が舞台ということで、変わりゆく景色が作品の魅力であります。さまざまな景色の中を、列車は走り続ける。
列車内のトラブルあれやこれや、といった内容で、小ネタが多く、まとまったストーリーはあるような無いような、ですが、その小ネタの積み重ねの中に、夫婦のあり方というものをそれとなく見せてくれます。
特急ではなく、あくまで急行。人生って、そういうもんでしょ、と。