1.これ見たときは、1975年がもう回顧され再現される歴史の一コマになっているのに愕然としたものだった。学生運動はやや惰性になってきてて、“サイケ”はもうちょっと前だった気もするが、とにかく激しかった政治の嵐のあとのユルメの気分のころ。ただこういう青春群像ものって、懐かしさをたどっていくとだいたい“ワルガキもの”になってしまうんだなあ。こいつら社会でやっていけんのか、って思わせるところが青春の青春たるゆえんだからなのでしょうか。で飼い慣らされぬまま青春に殉じるキャラクターが、一人ぐらいいるわけ。その犠牲がいることで、ホロ苦くも心地よく回顧できでしまう。でもたまには“一見いい子たち”の青春にだってスポットを当ててやりたいものだ。いくつかのスケッチがよく、ギター、メロディのコピーが出来てゲンブツを聴くとテンポが全然違ったり、とか。