1.《ネタバレ》 僕はこういう大甘ラブストーリーには思いっきり点が甘いです。でもこの映画中身を見るまでは、よもや半ミュージカル形式だとは思ってもみなかったんですけどWう~ん、これはストーリーより、メロドラマの名手、ピーター・チャン監督のツボを心得た流麗な語り口こそを愉しむ映画だと思います。ストーリー中心に観ちゃうと、主役お二人の十年愛のいきさつがあまりに説明不足で、たいして面白くもないので失望するかも。しかも現在進行形の恋物語もさほど切羽つまってない様子でまどろっこしい。まああくまで起承転結のはっきりした形式美に乗っ取った、新橋演舞場で上演してる定番の出し物を絢爛豪華な映像美で楽しませて頂いたって印象です。そういうのを最初から狙ってたとすれば、ストーリーの脆弱さも納得出来ます。金城武のファン層は、すっかり韓流スターに移ってしまったんですかねえ?あんまりこの映画話題にもなってないし・・・。もちろん秀作「ラヴソング」には遠く及ばないものの、何か抗し難い魅力がある佳品だと思います。