1.《ネタバレ》 ゲイリー・クーパー主演による西部劇の大作!ゲイリー・クーパーの西部劇というと真っ先に「真昼の決闘」を思い浮かべるけど、好みで言えば断然「真昼の決闘」のが上であるが、しかし、この作品もなかなかの出来栄えになってはいて、何と言ってもゲイリー・クーパーが文句なしにかっこ良い。ジーン・アーサー演じる気の強い女にキスをされるたびに唇を拭き取るシーンなど俺はお前には用はない。お前のことなど好きじゃないんだと言っているようであり、いちいち言葉になど出さなくても伝えたいことはきちんと伝えていると感じることが出来る。こんな男は女からしてみたら何て嫌な男でキザったらしい野郎だと感じるかもしれないが、ゲイリー・クーパーだからこそ良いのであり、これがどうだ?俺っていかにもナイスガイだぜ!みたいな奴とは大違い、男らしくてかっこ良い男の象徴、それがゲイリー・クーパーという俳優である。またそんな男に対してしつこく迫るジーン・アーサーがバーでお金を払おうとせずに立ち去ろうとする男を縄で引きずり込んで無理にでも金を払わせようとする場面、正しく強い女の象徴的な場面を表している。勿論、西部劇らしいアクションシーンにしてもきちんと用意されていて飽きずに楽しめる一方で妙に説教くさかったり、戦争の面影を引きずってたりと気になる部分も多いのがマイナスではあるが、役者の芝居、そうそう、若きアンソニー・クイーンも印象に残るこれまたなかなか見応えのある西部劇に出合えた気がする。この監督のもう一つの西部劇「大平原」も観たいなあ!何しろバーバーラ・スタンウィックが出ているらしいし、近所のレンタル屋にあったかなあ?