4.平均点低っ!そりゃあ「サイコ」や「鳥」と比較したら、結末も中盤あたりからなんとなく予測がついてしまうし、あっと驚くサプライズ&衝撃みたいなものを期待すると肩透かしになってしまうでしょう。でもね、そういうのだけを眼目にしたスリラーだけがヒッチコック映画だとは自分は思ってないので、盗みをどうしても働かずにはいられない、美貌の女主人公の病んだ精神構造を追いかける、このストーリーにはやはり惹かれるものがあります。当初モナコ王妃に納まっていたグレース・ケリーのハリウッド復帰作として製作開始されたようですが、あんまりこの役はグレースに似合っているとは思えないんだよなあ・・・。でももし仮に、彼女の出演が実現したのならヒッチコックの事だからヒロインの設定をもうちょい華やかにしたかもしれない。あの人を喰ったおじさんなら有り得る。ヒッチコックと一時代を築いた音楽バーナード・ハーマン、撮影ロバート・パークスとの最後のコンビ作。ヒロインが最後のヒッチコック好みのブロンド美人という点でも記憶されるべき映画っす!それにしてもクレジットタイトル、”TIPPI”の「””」マークが非常に気になる・・・。ティッピー・ヘドレン嬢を名前から束縛してしまおうという、ヒッチおじさんの変質的欲望の表れだったんだろうか・・・?