4.《ネタバレ》 映画の雰囲気自体は好きな部類に入ります。特に導入部のボクシングシーン
などは、エルロイの原作の持つ「ネクラだけど熱いゼ!」な
感じがよく現れていて、渋くてなかなかいいじゃんと思いました。
ただ、この話、もともとが込み入った話なだけに、映画化したところで、
話の焦点をあわせていくのは、やはり難しかったようです。
デパルマ監督が撮ったことで、話は更に拡散してしまった?ような
印象でした。
話が進むにつれ、肝心の「ブラックダリア事件」については
ど~~でもよくなっていくのが、やっぱりちょっと残念。
見終わった後も、印象に残るのはスカーレットのお色気と、ジョシュの
なかなかの好演っぷりくらいで、「あれ?犯人って結局誰だったっけ?」と
一分後には忘れてしまうくらいの事件の陰の薄さよ。同じエルロイの
「LAコンフィデンシャル」と比べての失敗点はやはりそこで、いろいろ
大人な話を突っ込みつつも、最後は大きな事件を一応鮮やかにまとめる、、というのが
原作のよさだったはずなのですが、この映画の場合、なにもかもが、中途半端
なままで終わってしまったような印象です。
3角関係といい、ブラックダリア事件といい、描きようによってはとっても
面白くなりそうな雰囲気だったのに・・残念ですね。
そして、一番の大きなミスはやっぱり、例のあの人の美人役です。しかも「今まで
あった女優志望の女の中で一番美しい」って・・・・(汗)無理ありすぎですよ。
演技力は確かに認めるし、好きな女優さんなんですが、この役は無理!!
だいたい「そっくり」という設定なんだから、一人二役で誰か違う人をもって
くればよかったのに。。。。。