1.《ネタバレ》 はい。も~~~んのすごく期待して観に行ってあさってへぶっ飛ばされました。
なんたって感動したシーンが唯一、最後に出てくる国境警備のポーランド兵のシーンでしたから。期待したモノがあまりに違いました。
もっと「プラハの春とその終焉」を描いた、前衛なのを期待してたんだよね…ミュージカル場面はなかなかチェックなセットで良かったですが…。
俳優については少し言いたい事がある。
チェック・アートの特徴である「コッテリとした甘さの中の苦さ」や「笑顔に包んだ刃」の感触が、主人公の親父さんや車掌さんの演技から滲み出ている。中年俳優の演技は総じて良かった。
が、他はどうしたんだ。ガンバレ若手! ヨーロッパ最古の演劇大国だぞ! 演技の余裕が無くてテンパってるのがありありだぞ! 結果、何だか田舎のフランス映画みたいな感じになっちゃってます。フランス語の美しさがチェコ語の歯切れの悪さ(チェコ語の言い回しは日本語以上に複雑怪奇らしい…時刻の表現は「もはや芸術的」とまで言われてる)に置き換わっている分、見栄えがせんですよ。
●追記(2010/5/9):
『プラハ!』点数を見直してUPしました。
やはりこの映画は面白かった。
鈍いパンチだけど、確実に効いてくるというチェコ独特の攻め口です。
どうしてチェコ人はあんなに爽やかに自由の崩壊を描ける…? 今の日本の世情の対極なんじゃない…?
いろいろ、今になって頷ける部分、泣ける部分がわかってきました。