21.《ネタバレ》 ○クロと疑い、それを証明するために嘘までつくシスター。その疑惑が晴らされてクロになることで困る人々。その両者の状況を時折挟まれる神父の説教が非情に示唆的で面白い。○演者も豪華で、演技合戦も見もの。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 7点(2018-02-12 00:24:56) |
《改行表示》20.《ネタバレ》 カトリック教会に初めて黒人の少年が入学。 イジメられる少年を目にかけサポートする神父に、性的虐待疑惑が。 担任の女性教師から疑惑を知った女校長は、神父をクロと決め付け追放を図る。 神父がクロかシロかは明らかにされず、どちらともとれるのがミソ。 神父のリアクションから、状況的には限りなくクロに近いと思うんだけど、決定的な証拠はない。 柔和だが胡散臭さの漂う神父と厳格で独断的な女校長のバトルには息を飲む。 神父の心証がクロなので校長がんばれ!と肩入れしてしまうものの、万が一神父がシロなら校長の決め付けはとんでもない過ちということになる。 特効薬にも猛毒にもなりうる、年増女のアクを凝縮したような校長をメリル・ストリープが好演。 黒人少年の母親の複雑な思いも絡まって、サスペンスと人間ドラマに最後まで引き込まれる。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 7点(2017-12-29 00:56:41) |
19.《ネタバレ》 超実力派のメリル・ストリープと「くせもの」フィリップ・シーモア・ホフマンの強烈なぶつかり合いは見応え十分。そこに純真な瞳が美しいエイミー・アダムスが入ってくるという、シンプルながらとってもレベルの高い作品になっていますね。 もうぅ何かやらかしそうなホフマンが最高(笑)こういう役はこの人しかできないね。対して、の、メリル。一言でいえばさすが。あの意地悪な雰囲気はそうそうだせませんよ。ということで、高いレベルの演者がでればこうなるというお手本のような作品でゴザイマシタ 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-01-17 08:37:46) |
18.《ネタバレ》 まるで実写版“ガラスの仮面”のごときもの凄い演技合戦が見られます。演技力No.1のオスカー女優M・ストリープ、対するは食わせ者P・シーモア・ホフマン。この二人が火花散るようなぶつかり試合、延長戦になったとしても追加料金を払うのが惜しくないくらい。ストリープが渾身の演技波をぶつけます、それをにやにやとかわすホフマン、隙を見せない見事な狸っぷり。純真そうな瞳をぱちくりさせて間に入るA・アダムスは二人の巻き起こす突風に完全に弾き飛ばされました。ラストシーンの、カメラがシスター二人を見下ろす冬の庭が寒々しくも美しいのが印象的でした。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-07-09 17:38:49) (良:1票) |
17.校長役のメリルストリーブが名演です。校長の気持ちは痛いほどよくわかる。校長もあの性格ゆえに孤独で辛いだろうな。 【ホットチョコレート】さん [地上波(吹替)] 7点(2012-04-30 21:37:15) |
16.重厚堅実な演技の応酬を見ているだけで十分楽しめる作品。ただし、ストリープについては、設定上やむを得ないとはいえ、黒フードと黒コートで表情や所作の多くが隠れてしまっているのが惜しい。ホフマンは、善でも悪でもどっちでも成り立ちそうな微妙なラインを繊細に表現している。しかし、MVPはやはりエイミー・アダムスだろう、むしろストリープもホフマンもそれに刺激されて芝居が前進しているのが分かる。僅かな登場で役柄の存在意義を残しているヴィオラ・デイヴィスも忘れがたい。 【Olias】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2011-11-28 00:25:54) |
《改行表示》15.《ネタバレ》 時代設定はケネディ暗殺の翌年ということになっています。 原作ものらしい。 メリル・ストリープとフィリップ・シーモア・ホフマンの両芸達者の激突が見どころです。 孤立無援でも、誰にも感謝されなくても、「善」を達成できるかどうか。 というようなテーマだと思います。 善はもちろんキリスト教の神さまの決めた「善」です。 少年愛がいけないのかどうかは、時と場所によって違います。 これはキリスト教の話なので、キリスト教の神さまがいけないと言っていればそれは(ここでは)いけないことなので、いいのかいけないのかについての「ダウト」というものはそもそもない。 校長は国が決めた法に対して忠誠を誓っているからここまでの行動に出たというわけではありません。 で、話のゆくえとしては、自分さえ目をつぶれば四方八方丸く収まるのであって、誰も協力してくれなくて、騒いでも誰にも感謝をされないという場合の「善」について、それをできるかどうかということが、シスターアロイシスに信仰上の試練として問われていて、彼女は見事にそれを成し遂げた、ということになります。 どこまでも宗教的な話で、まあ大した話ではないのにここまで仕上げたのは2大芸達者俳優をブッキングできたからかなあ。 ホフマンのいかにもな変態神父はいやらしすぎて見ていられません。 【パブロン中毒】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-09-14 23:06:34) (笑:1票) |
14.私も一番思うことはこの年にメリルが主演したもう1本「マンマ・ミーア!」とのあまりの落差に、ただただ彼女が「怪優」としかやっぱり思えない、ってことです。あとは舞台は確かにカトリック学校で、そこそこのリアリティはあるので、自分がカトリックのミッションスクールの出身だからと言って「ありえなーい」とは思わないんですが、もっとざっくりと思想の対立ととらえるべき?と思いました。どんな集団にも起こりうる関係性だと思って見ると、案外分かりやすい、とはいえ実はすごく俗っぽい話だなという気がしたので、この点です。 【おばちゃん】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-07-31 22:11:41) |
13.《ネタバレ》 事実上二人芝居を観たことになるなあ。どちらの演技も素晴らしかった。メリルの厳格かつ粘着的な、またフィリップの寛容かつ冷静の演技。クライマックスは両者のプライドをかけたかのような演技合戦。素晴らしかった。キリスト教の素地がないと理解が浅くなるかもしれないけど、それでも堪能できた。冒頭の神父の説教、そしてラストエンド。しみじみ味わいながら、余韻にひたれた。この手の設定の映像やロケーションはさすがにハリウッド毎度上手いなあと納得した。 【タッチッチ】さん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2011-02-07 14:40:48) |
12.《ネタバレ》 ラストシーン、「I have a doubt...」と泣き崩れるメリル・ストリープの言葉と表情、涙にどれだけのものを表現できるか、がこの映画の焦点。そしてその点において一厘の疑いもなく成功している映画。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-09-05 23:46:44) |
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《改行表示》11.《ネタバレ》 エンターテイメント性は無いが、どこか哲学的なとても考えさせられ、見ごたえある映画でした。個人的にはあの校長みたいな規則に厳しい原理主義者で、ガチガチ頭のクソばばあは大嫌いです。時代そして場所によって価値観は変わると思うし、快楽だって必要だと思う。 たとえ悪いことをしたとしても、司祭の言っていること、考え方の方がが共感が持てる。 【のははすひ】さん [DVD(吹替)] 7点(2010-08-01 22:25:44) |
10.《ネタバレ》 最初の説教は「疑い-ダウト-」だった。疑いは確信と同じくらい強い絆になり得る、と神父は言った。猜疑心が孕む負のオーラを打ち消すことが出来るなら、その精神は健全さと強さを獲得する、と云う意味合いだと思う。それは深くて余韻を残す説教だったが、本作のストーリーには皮肉として効いてくる。滅多に見ない猜疑心の塊りがど~んと居座るから。神父の中盤の説教は「噂話」で、これは校長のアクションに対するあからさまな牽制だった。そして、神父が説教ネタとしてメモっていた「不寛容」こそが全体のテーマでしょう。私も少年の母親と同じで、神父がやったことの真相などはどうでもよかった。それを追及する校長の意図が理解出来なかった。追及する側の心が狭量としか思えない。これは、信仰と猜疑心の関係といった高尚な話ではなく、ある女性の偏執的な潔癖性向を批判した映画と観るのが素直な視点だと思います。もの凄く下世話な感想になるが、あの校長みたいな女性とは何度か出会ったことがある。自分が法律にでもなったかのような勘違いをしている人。往々にして見かけは正論で、その正論が及ぼす周囲への悪影響を関知しない神経の太さと強さを持っている。それは典型的な独り善がりだと思うが、本人は信念を持ってやっているから始末が悪い。過去に出会ったそんな方々が脳裏をよぎり、「不寛容」は悪徳と云う以上に思考が進まなかった。メリル・ストリープの演技には凄まじい説得力がありました。世間が評価するほど好きな女優ではないが、本作の彼女には脱帽です。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-07-08 23:42:23) (良:1票) |
《改行表示》9.《ネタバレ》 最後の濁し方がなんとも言えない。 神父は結局、どうして出て行ったのか。 実際に前歴があったのか、または、事が大きくなってドナルドが傷つかない為か。 ドナルドの嫌なことを忘れさせる為にワインを飲ませたが、ワインを飲ませたという点では真実であり、そこに付け入れられれば敗北が確定すると思ったからか。 はたまた、ドナルドの「性質」を哀れに思い、関係を持ったのか。 あまりにも多くの真実が隠されてる為に、多くの「doubt」が生まれます。 うやむやにした方が良いこともあるし、そうでないこともある。 信仰と猜疑心は相反するもので、疑い、そして嘘を証拠とした時点で、校長は自らの信仰を否定した事になる。 それに、ドナルドの為と言いつつも、彼の「性質」を母から聞いても、なお執拗に追い続け、 あげくに、神父を追放する為だけに神父の口から真実を絞り出そうとする。 仮に神父から罪の告白があっても、それを赦そうという姿勢が無い時点で、信仰を持っていない点を露呈しているが。 隅々まで人物の描写を観ていたつもりだが、結局答えは見つからず、伏線を残したまま。 最後の迫力の口論シーンで真実が明るみに出るかと思えば、そうではなく。 そのことにふつふつと怒りが込み上げてくる部分もあれば、うやむやで良いと思ってる自分もいる。 ある意味、自分の抱いた疑惑に盲目的に確信(信仰)を持った校長は、神よりも自分を信じる現代人の鏡とも言えなくもない。 【タックスマン4】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-05-24 03:28:53) |
《改行表示》8.《ネタバレ》 確かに熱演ですね。才能と才能のぶつかり合いとも言えましょうか。映画的エンターテインメントとは少し異なる趣です。 結局、真実はどうだったんでしょうね?私は神父は正しかったのでは、と思えてなりません。シスター・アロイシスは決して勝ってはいない。むしろ、そこには敗北が見えてなりません。でも、それこそ神父の思う壺?う~ん、これって難解? ただ、現実って何でも難解。ストレートに、現実は理屈では語れないよ、って言われてるような気もする1本でした。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-04-10 20:22:15) |
7.【大いなる陰謀】や【マンマミーア】で見たメリルストリープに対しては、ただ普通の優等生演技でなんら感情も抱かなかったのだが、このメリルはすごい。悪女させたら右に出るものは無い。ホフマンとの会話劇は見応えが有、確かに地味ではあったが、最後まで飽きさせない。最後のメリルの告解で終わる流れも含みを持たせてある終わり方で考えさせられ好き。 【はりねずみ】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-01-26 23:33:18) |
6.《ネタバレ》 俳優陣がみんな良い演技で秀逸。物語は決着がつかないもやもや感は残るが、「ダウト」というタイトルがぴったり。暗いテーマにマッチした映像も美しい。 【kaaaz】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-09-18 23:48:37) |
5.《ネタバレ》 うわっ・・これ,映画としては微妙だなあ。なんだろう。二人の迫真の演技,細かな演出によって,それぞれの性格とかどんな考え方をもっているのかとか,セリフや映像に出てこないところまでたくさん想像できて,ストーリーそのものをより面白くしてくれるのだけれども,人に「面白いから是非!」とは,いいにくいかなあ。風が「ごう」と吹き荒れる,とか電球が「パン」と音を立てて切れる,とか雷が「バシーン」と響き光るとか,そういうのがいらなかったような気がするんですけど。これまた,毎度のことながら私自身の宗教観のなさからくるものなのかもしれません。 【蝉丸】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-08-20 18:52:45) |
4.ザ・会話劇。舞台劇を見慣れない人は退屈かもしれません。逆に言えば、映画ならではの良さ、みたいなものをまったく意識していない映画かも。その点で評価が分かれるでしょう。個人的には、メリル・ストリープの、どっしり根をはったような着実な演技を見るだけでも価値があると思います。 【ケルタ】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-04-28 18:42:43) |
《改行表示》3.《ネタバレ》 「メリル・ストリープは化け物か!」と思われるほど、彼女の存在感が際立っている。 アカデミー賞ノミネートは伊達ではない。単なら“名前”だけではなくて、真の“実力”による評価だ。本作を見れば、メリル・ストリープが評価される理由がよく分かる。他の出演者の演技も素晴らしく、彼らの共演を見るだけでも価値がある。 ストーリー自体は難解ではないが、テーマはやや難解だ。根底にはキリスト教の思想があると思われるので、完全には理解しにくい。“神父は少年に手を出したのか否か”という点がストーリーの核となっているが、この真相は明らかにされていない。結論としては、物事に対して白黒をはっきりさせることが重要ではなくて、グレイであることも重要であるということを意味しているのだろう。「ダウト」は、ある意味では絆を強める効果はあるものの、過度な「ダウト」は自分と他人を苦しめて、事態を悪化させ、物事をさらに混乱させるだけなのかもしれない。 個人的には「爪は長くても清潔であればよい」という神父のセリフが特に引っ掛かった。神父は確かに規則に違反していたかもしれないが、救済や愛という宗教に根付いたものであるのならば行為自体は問題ではないということを暗喩しているのだろうか。 自らの欲求を満たすためではなくて、父親からの暴力や自らの性質等に苦しむ黒人の少年を認めて、彼を救うための行動であれば、罰せられるべきではないのかもしれない。 こういう考え方が、古い時代からの脱却となり、新しい時代の考え方に繋がるということになるのだろうか。 シスターの考えは、どういう理由であろうと爪が長ければ駄目だというものだろう。 しかし、規則を無視して視力が低下した年配のシスターをかばったり、生徒から取り上げたラジオを楽しんだり、嘘をつき相手を陥れ、過去に罪を犯したこともあるとも言っており、矛盾だらけの存在である。彼女はある意味では勝ったのかもしれないが、ラストシーンにおいて彼女が勝利者ではないことが分かる。彼女は自分の“確信”だけではなくて、“理念”や“信仰”にすら「ダウト」を感じているのではないか。本当に必要なものは“寛容”“赦し”という精神なのかもしれない。 シスター同士の会話を遮る邪魔者、電話の音、割れる電球、雷などを意味ありげに使用されている。絶妙なタイミングでのエンディングも奥深く、レベルが高い作品に仕上がっている。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-04-12 01:19:53) |
2.《ネタバレ》 メリル・ストリープとフィリップ・シーモア・ホフマンの演技合戦がすさまじい。「マンマ・ミーア!」のメリルとはほぼ180度違うので彼女の演技の広さはほんとにすごいと思うしホフマンの癖のある演技もツボ。み~んなクセのあるキャラなので濃いです。シーンで盛り上がらせずセリフで盛り上げるのは舞台劇らしい、でもこう豪華キャストを揃えられると彼らの演技でこの映画が持ってるのかなぁ・・という感じがするのは気のせいでしょうか。 |