22.日常が演劇的空間になってしまうおかしさ、がときどき現われる。悔やみの言葉(せりふ)からしきたり(しぐさ)まで、手本に何とか習って演じ終えてしまおうという気持ち。ビデオで練習したり、みな一生懸命演じ終えようとする。猫八など役者が適材適所で、ゲートボール仲間なんか貫禄。藤原釜足(隣室の暗闇にじっとしていた)。わっと泣き伏すと勝手のほうからどれどれと(うきうきと)見に来る感じがいい。霊柩車登場のものものしさと疾走感。一つ一つは面白いんだけど、ディテールの足し算以上のものにはならなかったような。日常が演劇的空間にあらたまってしまう面白さにもっと執着してくれたほうが好みだった。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-07-09 09:00:16) |
21.2012.07/24 鑑賞。香典のお金の乱舞と追いかけ愛人とのSEXシーンは意味無し、不要。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-08-04 23:41:13) |
20.《ネタバレ》 お葬式、確かに謎だらけですよね。ひとつひとつの段取りから通夜、本葬での所作の数々はもはや、不条理コントかと思うほどのへんてこりんさ加減なわけです。しかし我々はそれを当然のように執り行おうとするんですよね。そもそも宗教との関わり方すら曖昧なんですから筋が通るはずありません。そこのところの違和感、滑稽さを見事に映画に仕立てあげました。劇中のモノクロショートフィルムも秀逸で見応えタップリだった。 【ろにまさ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-04-08 22:11:56) |
《改行表示》19.まあ普通。これとか『おくりびと』を見ると、父親の葬式を思い出します。人が死んだというのに、親戚が集まって笑い話してるんだよなぁ。何かそういう、日常と非日常が入り交じったような雰囲気は出ていたと思います。ほかにも、「あるある」というエピソードがいっぱいでした。 終盤、火葬場で煙突を見上げるカットが絶品で、とにかく印象に残っています。お母さんのスピーチもよし。ただ、これは必要なのかと思う部分も、なきにしもあらず。脇役陣は皆さん個性的でよかったのですが、中でも友里千賀子がよかったです。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-12-17 20:43:58) |
《改行表示》18.《ネタバレ》 この映画は、山崎努と宮本信子が主役の夫婦を演じているが、実質的な主役は、大滝秀治であり、菅井きんである。 他の映画では端役を演じることの多い大滝秀治と菅井きん。 この映画でも端役ではあるのだが、その見せ場が素晴らしい。 まさに熟達した役者の演技を見せてくれた。 さて本作は、表題通り『お葬式』の内容を、3日間に分けて時間軸に従って忠実に描いている。 その中で、ちょっとしたブラックユーモアが散りばめられていて、監督である伊丹十三の器用さと職人芸を堪能できる。 しかし、宮本信子がやっぱり気に入らない。 監督の実際の妻だからという理由で、ここまで露出していいもんだろうか。 だって、華がないし、存在感も薄い。 そして、顔が私の好みじゃない。 お葬式の流れをかなり忠実に描いているので、一種の“お葬式マニュアル”として、特に、お葬式で挨拶をするのが苦手な人には、実用的で役に立つ作品である。 それと、晩年の藤原釜足、田中春男、吉川満子が出演しており、往年の日本映画ファンには嬉しいキャスティングも、本作の隠れた魅力の一つである。 【にじばぶ】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-05-15 01:29:01) |
17.《ネタバレ》 伊丹十三の書き物やタレントぶりのファンであったので、この第一作にはとくに注目した。過剰な演技にはしる財津一郎に抑制を命じたように、この監督はもっと自分自身に抑制を命じるべきであったろう。香典が木へと飛んだり、高瀬春奈のおしりがアップになったりとかは、不要であるとおもう。もっとさりげなく、緑と風だけで十分にいい映画であったろう。なお、以後の伊丹映画は駄目だった。 【ひと3】さん [映画館(邦画)] 7点(2011-03-25 18:39:41) |
16.伊丹十三監督の素晴らしい視点と演出を感じさせられる作品ですね。点数以上に見易く、中だるみを感じませんね。無駄なシーンはほとんどありません。自分の出席した葬式と比較して「あ!あるある」って人は沢山要ることでしょう。 【お好み焼きは広島風】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-07-22 18:34:50) |
15.《ネタバレ》 娯楽作品という事でいいのかな?侘助の何気ない仕草がよりリアリティを出している。(坊さんに渡すお布施の額を決めるシーンなど。)一度でも葬式を体験した遺族目線で見ると無意識に「あぁ~。はいはい」と頷いてしまう場面も多々あり、最後のシーン辺りで気丈に振舞っていた遺族らがそこで初めて悲しむというシーン。うーん、凝っている。個人的に笑ってしまったのがサンドイッチをマネージャーとカーチェイスをしつつ受け渡しをするシーン。いるのか?と思ったのが、通夜前の性行為である。後者は、タンポポで見られるサイドストーリーのようなものなのだろうか。そしてそんなことがあるなどと知らずに宮本信子が無表情で丸太のブランコを漕いでいるシーンが強く印象に残る。 【湘爆特攻隊長】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-01-18 20:22:47) (良:1票) |
14.一つの葬式を映画に仕上げ、ブラックコメディの傑作たらしめた伊丹十三の見事な手腕。実際自分が体験した葬式と比べてしまうシーンも多い。俳優陣も充実し、藤原釜足のとぼけた爺さんが良かった。尾藤イサオなんか、どこの葬式にも必ずいそうな雰囲気がする。もちろん笠智衆の僧役は堂に入っている。まあ、実は一番好きなシーンは記録映像のモノクロのサイレントで、全編あれでも良かった気も…。 【丹羽飄逸】さん [地上波(邦画)] 7点(2007-01-02 01:04:40) |
13.《ネタバレ》 ◆菅井きんの最後の挨拶と火葬場の人の意見が良かったです。◆菅井きんはこれまで必死に感情を抑えていたが、最後の挨拶でこれからの生活について語るとき、悲しさや絶望があふれ出てきたのでしょう、表情は、みるからにくもっていき、声はかすれんばかりになってしまう。言葉と心情の乖離がひしひしと伝わってきたシーンでした。◆火葬場の人の話は貴重でした。火葬場で死体を焼く人って、原発で働く人や、屠場で働く人と同じくらいに社会から存在を抹殺されている職業だなと思いますし、そこに目をつけた伊丹監督は凄い。ルポライターの目を持っているとおもう。◆お葬式の過程を忠実に再現した分、山場などが作りにくく、全体的に平坦になってしまった気はしますが、それは自分が葬式についてよく知らないからで、きっと自分も喪主になって葬式についていろいろと経験していたのであれば、とても面白かったのではないかと思います。そういうわけで、自分の無知を悔やみながらも、また、無知で良かったという思いを含ませつつ、7点を献上させていただきたい。 【もりたろう】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-02-13 11:19:48) |
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12.無駄なシーンも多かったと思いますが、なんとなく感情移入して観られました。 【よしふみ】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-01-08 14:45:49) |
11.《ネタバレ》 伊丹十三監督の映画は社会性と娯楽性を兼ね備えたものが多いのだが、デビュー作となる本作は娯楽性が後年のものより薄く、20年前に初めて見たころ(当時中学生)は悪くはないんだけどほかの伊丹映画に比べてイマイチだと思ったのだが、今になって久しぶりに見ると物足りなさは確かにあるものの、映画監督のデビュー作としては完成度が高く、なかなか面白かった。内容は葬式のドキュメンタリーでも見ているかのように淡々としているが、そこに描かれている葬式に携わる人々の人間模様が丁寧に描かれていて、それが興味深く、そして最後まで楽しく見ることができたのが良かったのだと思う。伊丹監督が宮本信子の父親の葬儀で初めて喪主をつとめたときの経験をもとにしたストーリーで、そのためか主人公夫婦が俳優に設定されているが、基本的に登場人物は普通の人々なので日常の中に突然やって来る葬式という非日常を描く映画としてはけっこうリアリティがあり、これが本作が成功した要因の一つなのだろうと思うし、伊丹映画としてもいちばん一般的な目線で作られている映画のように思う。しかし、だからこそ、侘助(山崎努)と愛人(高瀬春奈)のエピソードは千鶴子(宮本信子)が思いにふけった表情で木のブランコに乗っている画をカットバックするなど演出としては印象に残るものの、やはり妙にここだけ浮いて見えるのが残念だった。(この侘助と愛人の性交シーンが昔に見た時はあまり記憶になかったのだが、こんなに生々しかったっけ?当時見たのが民放のテレビだったのでひょっとしてこのシーンだいぶカットされてたかも。)火葬場のシーンでの職員(小林薫)の火葬についての説明がいかにも伊丹映画的だった。途中の白黒サイレント映画風のシーンも面白い。(ここは父である伊丹万作監督へのオマージュかと思うのは考えすぎか。)出演者たちの演技もさすがに安心して見られるのだが、中でも三河の伯父さんをときにコミカルに演じていい味を出している大滝秀治と、故人の妻を演じる菅井きんが印象的。菅井きんは代表作と言っていい演技で、とくに最後の故人への思いを吐露する喪主挨拶のシーンは素晴らしく、初めて見たときも良かったシーンだったのだが、今見てもやっぱり思わず感動してしまった。あと、今になって見ると通夜のシーンで故人のゲートボール仲間として香川良介、田中春男、藤原釜足、吉川満子という晩年を迎えた往年の名優が出演しているのにビックリ。それにしても主演の山崎努は本作「お葬式」、「おくりびと」、「死に花」と葬儀に関する映画への出演が多い俳優だなと感じずにはいられない。(2017年12月30日更新) 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2005-05-16 22:25:01) |
10.親が大好きと言っていた映画だった。高校生の頃、テレビ放送で初めて観た時はイマイチ面白味が分からなかった(当たり前だわさ)。大人になって改めて観ると、会話の妙や役者の仕草にかなり笑えた。確かに、80代や90代で亡くなった方のお葬式が始まる前に親族が談笑しているのを見て「あれ?」と思ったことある。この題材を映画と結びつけた監督のアイデアは、とにかく突き抜けたモノがある。 【やすたろ】さん 7点(2004-02-04 23:25:45) |
9.葬式をコメディにしてしまうという時点で度肝を抜かれたが、観てみるとこれが非常に面白かった。ブラックユーモアなのだが、そこには葬儀に訪れる者の本音が隠されており、少なからず共感を覚えてしまう私は不謹慎な人間である。でも面白いものは面白いのだから仕方あるまい。 【HARVEST】さん 7点(2004-01-27 17:05:53) |
8.山崎務の存在感は言うまでも無いが、火葬場の小林薫が面白かった。 |
7.お葬式なんて誰もが経験するものだけれど、にもかかわらず非日常的であることは確かで、それを映画にしてしまう伊丹監督の着眼点と観察力には感服する。今作を見ると、非常に不謹慎ではあるが、お葬式というものに本質的な興味がわく。 【鉄腕麗人】さん 7点(2003-12-18 17:23:31) (良:1票) |
6.葬式を上げるまでの過程がエッチでおかしく描かれている作品ですね。山崎努が桜吹雪の下で語るシーンが印象に残ります。そういえば、AVとかではよく”喪服モノ”がありますね。あれってやっぱりそういう時ほどそういうことがしたくなるのだろうか?(笑) 【オオカミ】さん 7点(2003-11-25 17:26:21) |
5.お葬式を縦糸にいろいろなエピソードをさりげなく淡々と見せてくれます。伊丹監督はすごいなあと思った映画です。薄っぺらい上っ面ばかりの自慰のような映画を、さもありなんと撮り続けてカンヌで賞をとった監督などが日本の映画をになうような扱い方をされるならば、伊丹監督はきっと神様でしょう。 【omut】さん 7点(2003-09-29 12:14:47) |
4.この題材でこれだけの映画を作れるのは故・伊丹十三監督しかいないだろうと思う。誰もが体験する「お葬式」というものをブラックなユーモアでつづっている。 【スマイル・ペコ】さん 7点(2003-06-30 16:37:02) |
3.高瀬春奈で盛り上がってますね(笑 もしも興奮しすぎてしまったときは、、、菅井きんを思い浮かべましょう。 この作品の後、お受験やお墓を扱った2番煎じのお○○シリーズがぽつぽつありましたが、どれも本作のオリジナリティにはかないません。 【じゃん++】さん 7点(2003-06-11 01:38:42) |