1.《ネタバレ》 どうやらこのシリーズは自分と相性が良いらしい。
1作目も2作目も今作も、それぞれ違った趣の味わいがあります。
状況設定は、どちらかと言えばアナーキーに近い今作。
主人公も同じ。決定的に違うのは、主人公が前作では復讐のため、今作では要人を守るために行動しているところ。
前作でもすでにヒーロー然としていたレオですが、今作では完全にヒーローになっちゃってます。なにしろ、パージ反対派の大統領候補を守り抜くという大義名分ができちゃってるのです。だからパージ反対派の市民も無条件で助けてくれる。
つまり、メインのストーリーはその辺のよくあるサスペンスアクションになっちゃってます。ホラーの要素はほとんどなくなったと言っていいんでないかな。
対立構図も超単純。『パージは廃止!』のローン上院議員陣営VS『邪魔者は殺せ~』の政府軍。
だからまあ、物語が佳境に入るにつれ、なぜかありきたりでつまらなく感じちゃう妙なことになってます。
何のヒネリもないストーリー展開なのに、終盤ひっぱりすぎなんですよね。
サイコ牧師議員の説諭なんて、長いうえに中身がなくてダルくて仕方なかったです。
ただこの映画、メインとは関係ない枝葉の部分は結構面白かったりするんです。
例えば万引きを説教された女の子たちがパージの夜に報復に来るとか、そーゆーイカれ具合はなかなかに良かった。
こーゆーパージならではのエピソードを、メインのストーリーにもっとからめてくれたら更に面白かったのに。
ま、回を追うごとにパージ色が弱くなりつつあるのがもったいないので、次作に期待。
ですが、今作は今作で、なんだかんだいって楽しめちゃいました。