8.《ネタバレ》 女遊びをずっと続けたくて付き合う女たちには「自分は妻帯者で三人子供がいるんだ」と嘘をつきとおす、誰しも男なら憧れる(?)モテ男を演じるのがポール・ニューマンでもロバート・レッドフォードでもなくウォルター・マッソーだというところが面白い。どう見ても美男子とは言い難い男だけど、こうやってじっくり眺めると愛嬌があってなかなかイイ男に見えてくるから不思議なもんです。冒頭でヒロインが自殺しようとするところなんかは同じだけど、町山智浩氏いわくこの映画は『アパートの鍵貸します』の裏返しのようなストーリーで、これは納得です。脚本を書いたのがI・A・L・ダイアモンドだからですからねえ。まあ普通は妻帯者が独身男と偽って浮気するものですから、ある意味で逆転の発想なのかもしれません。この映画のゴールディ・ホーンはその愛くるしいピクシー・カットもあいまって、男だけでなく周囲の人間をみな幸せにするのに自分を犠牲にするのも厭わないまさに妖精みたいなキャラです。彼女はこの映画が素人からのデビュー作、とくに初期はこの映画のト二のキャラを使い回しみたいにしている感もありますが、どれもキューティクル感が爆発なので許してしまいます。かたやお相手になるのが大女優イングリッド・バーグマン、でもこんな大御所がコミカルな芸を軽やかに見せてくれるのは愉しい限りです。とくにミンクのコートを着てからのヘンなダンスは抱腹絶倒で、彼女のフィルモグラフィ中で最高のコメディ演技じゃないでしょうか。考えればほとんど六人の登場人物で回すストーリーですが、途中のこんがらがり具合は予想を超えるところがあります。でも最後には中年と若者のカップルにきちんと落ち着くところは心地よいです。 【S&S】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2022-07-08 23:50:48) |
《改行表示》7.《ネタバレ》 なかなか面白い。特にステファニーがショールを贈られてからの暴走ぶりは楽しめました。ゴールディ・ホーンは、最初中学生かと思ったほど子供っぽく見えますが、役柄にぴったりでしょう。脇役も個性的な人がそろっています。 物語としては、ウソを重ねてにっちもさっちも行かなくなるパターンで、よくありますがそれだけに安心感があります。しかし、そのため不自然に感じてしまうところもあり、トニは不倫相手の妻に気を遣いすぎではなかろうかとか、ジュリアンがあれほど女性にもてるのがよくわからないといったところは、気になります。それに、あれだけ嘘を並べ、恋人を騙しておきながら結局ハッピーエンドとは、素直に納得しかねます。やはり、モテモテでも不思議でないキャスティングにしてもらいたかった。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-11-09 21:49:26) |
6.これ、本当にワイルダーの映画ぽいぞ!と思ったら脚本家の名前を見て、納得です。中年の男、しかも、自分勝手な男と若くて可愛い魅力的な女の子との恋愛もの、それでいて、コメディ色が強い設定、ドタバタしている中に何か人間、男も女も同じであるとでも言っているようなやや説教ぽい感じさえも全て吹き飛ばすだけの力がある。ゴールディ・ホーンの可愛さ、確かに可愛い。しかし、可愛いけどこういう女に惚れる男のマヌケぶりを逆手に取って楽しんでいるようでもあり、女の嫌な部分まで見てしまったようで、また、そんな女に散々、振り回されるウォルター・マッソーは正にピッタリな役柄!イングリッド・バーグマンのまさかまさかの暴れぷり、はじけたダンスにちょっとこんなイングリッド・バーグマンなんて想像もしなかったし、イメージが壊れつつある。面白いことは面白いので一応、7点は付けてみるとして、もう少し品良く笑わせて欲しかった。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2010-01-03 20:44:33) (良:1票) |
5.期待していなかったぶんとてもおもしろく感じた。観ていて楽しい映画だった。 ゴールディ・ホーンほんとかわいい! 【Syuhei】さん 7点(2005-01-04 02:38:03) |
4.《ネタバレ》 なんだかビリー・ワイルダーテイストだなって思って観ていたら、脚本をI・A・L・ダイアモンドがやっていたんですね。不倫をしている(と思い込まされている)女の子の自殺シーンからはじまるなんて、ホントにワイルダーっぽいです(笑)。皆さんも仰っていますが、この映画の魅力はゴールディの頑張りぶりでしょうか。彼女の妙ちきりんな正義感、お節介ぶりがうまーーくストーリーをかき回しています。本当にこんな子がいたら、迷惑なんですがね。ついつい妻(←いないけれど 笑)の立場から考えてしまうのです。もし私が妻だったら、離婚間近の旦那の愛人なんて会いたくなんかないんだけれどなぁ。それを「会わせろ!」と言い切る彼女の若さ(図々しさ)に頭が下がります。この訳のわからない理論をマッソー歯医者は可愛いと感じたのでしょうか。ところで、ゴールディに黒いミンクのストールは似合わないでしょう。はじめからバーグマンのために用意されたような衣装です。どっちかといえば、マッソーはゴールディに白いストールを贈って、それをバーグマンが譲り受けて似合わないストールを身につけているというほうがコメディっぽいんだけれどなぁって思ってしまいました。全体的にゴールディの衣装は原色いっぱいでかわいかったんだけれど、バーグマンのほうは微妙でしたね。もうちょっと上品な装いをしてもらいたかったような気がします。 【元みかん】さん 7点(2004-04-03 21:51:12) (良:1票) |
3.「追憶」とは対極にあるようなハッピーエンドでほんわかしてて良い作品です。 【膝小僧】さん 7点(2004-03-01 07:19:51) |
2.子供の手を引いたイングリッド・バーグマンを見送るゴールディー・ホーン、これでオスカーを取らないで誰が取るって感じ。これだけでも見て得した気になる。 【omut】さん 7点(2003-06-17 14:39:19) |
1. エイブ・バロウズのロングラン・ヒットとなった舞台劇の映画化。ウォルター・マッソーは確かに上手いコメディ俳優とは思うが、NYのプレイボーイな歯科医役てのは…如何なモノか。これに輪を掛けてバーグマンのコメディ演技のサマになっていないコト!!しかーし、ここに凄い助っ人が登場!脳味噌に皺が無い(としか思えない)ヤングガールを体当たりでハチャメチャに演じ、見事オスカー助演女優賞に輝いたゴールディー・ホーンだ!!ジーン・サックスの手堅い演出もやや貢献しているけど、本作の魅力を体現しているのは間違いなくG・ホーンである! 【へちょちょ】さん 7点(2003-01-27 03:02:32) |