《改行表示》22.《ネタバレ》 漫画、OVA、そして映画とそれぞれ微妙に違う世界を展開する、メディアミックス作品のパトレイバーですが、私の中では一番最初に触れた漫画版がオリジナル扱いです。なので、OVAでイングラムをアルフォンスと呼ぶも、おタケさんじゃなく香貫花なのも、違和感を感じてました。 劇場版は“押井監督版パトレイバー”のカラーが強烈に出ていて、「面白いんだけど、なんかパトレイバーと違う」って感じていましたね。ゆうきまさみの漫画版は、少年サンデーの連載作品だったためか、'80年代後半作品らしく、サラッと爽やかスタイリッシュで無国籍なんだけど、押井さんが手を加えると、'70年代後半のジメッと汗臭い四畳半アパートな昭和感が丸出しになるんですね。うる星やつらのアニメ版後半と同じ味付け。あ、こっちも少年サンデーだ。 オープニングでいきなり自衛隊が撃ちまくります。パトレイバーは日本の少し未来の話ということで、リアリティを欠く派手な戦闘アクションは描けない縛りがある中、演習中の暴走事故とは、良い目の付け所です。暴走レイバーとの格闘を除き、静かな展開が続きますが、最後の方舟で大暴れ&零式VS98式の戦闘は、ロボットアクションが観たい層も大満足でしょう。 パソコンが一般家庭に普及した、ウインドウズ95が出る6年も前に、OS書き換えやらコンピューターウイルスやらを、娯楽映画に持ち込んで、ある程度解りやすく噛み砕いて観せてます。無人のレイバーが暴れるという、見た目に分かり易い危機だけでなく、犯人である帆場の死後も、目論見通り大暴走に向かっていく、コンピュータープログラムの怖さ、力では止められない恐怖も表現して観せたのは見事です。 バビロンプロジェクトの広報映像とかの、初期も初期のCGが時代を感じさせます。でもこんな時代にコンピューター犯罪を取り扱った先取り感。意志を持ったコンピュータとかでなく、あくまで人が打ち込んだプログラムによる犯行というのは、本作が初だろうか? この劇場版1は久しぶりに観ました。シリーズの主人公・野明のキャラが、思った以上に漫画チックだったんだなぁと。押井版の落ちついた世界観を考えると、ちょっと子供子供してて鬱陶しく感じてしまった。 本作ではバタバタと動き回って“活躍”する遊馬たち特車二課とは対象的に、帆場の足跡を追う松井刑事たちが、東京の古い町並みが壊されていく様子を静かに映し出します。動の中に静を持ち込む。本作以降の押井監督がよく用いる手法(※OVAでは実験的にやってた)ですが、動の遊馬と静の松井刑事とで分けたことで、物語の勢いを邪魔してなくて良いですね。以降の押井監督作品は、この静の部分が増えていきますが、本作くらいのさじ加減が一番バランスが良かったんじゃないでしょうか? 【K&K】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2024-08-17 19:37:30) |
21.《ネタバレ》 2作目、3作目に比べテレビ版・OVA版の雰囲気を多分に残している劇場版第一作。方舟での大暴れはいかにも特車二課といった感じ。一方で1989年にこのテーマでこのクオリティの映画を作り上げていることには驚く。コンピューター音痴の自分にとっては今見ても難しい。遊馬もシゲさんも凄いなー。見応えがあって面白かった。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-04-08 22:33:21) |
20.《ネタバレ》 本作の製作年度は1989年だから、20年以上前。まだ携帯もインターネットも普及していなかった時代。当時は10年ほど先を描いた近未来ものとしてそれなり仕立ててあるという印象だったが、観直して驚いた。個別の事象を正確に予言している訳ではないが、その後に社会を賑わした事柄が散りばめられている。OSが脚光を浴びたウインドウズ95が1995年。コンピュータ・ウィルスで侵略者をやっつけた「インデペンデンス・ディ」が1996年。アクアラインの開通が1997年。そして、9/11が2001年。それらを意識していたかのようなストーリーだ。OSに忍ばせたウィルスによるサイバー・テロを、都市の高層化を利用した大規模破壊テロへ繋ぐ計画の現実味には疑問符が付くが、発想は白眉である。IT環境と変貌する都市とこのシリーズの要であるレイバーが有機的に組み合わせてある。物語の中でそれを企てた帆場の真意は語られないが、彼が住いにしていた木造の廃屋から望む東京は、50階建ての「住宅」が林立するまさに現代の東京。20年以上前の描写に既視感を覚え、なぜか背筋に冷たいものが走った。都市開発というより文明に対するアンチテーゼ的な視点を漠然と感じたが、そこは台詞などで深堀りせずにレイバーのアクションで締めたことが却って余韻を残す結果になったと思う。幼稚な感のするキャラにこそ時代の流れを感じるが、内容は現在でも見応えのある普遍性を携えている。 【アンドレ・タカシ】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2010-07-03 21:22:56) |
19.原作を破壊する気持ちよさを味あわせてくれた。宮崎監督もそうだけど、個人に作家性が強くあれば足し算で作品がものすごくよくなるといこともあるんですね。 【コダマ】さん [レーザーディスク(邦画)] 7点(2009-11-14 21:46:18) |
18. 89年の映画だということが意外だった。10年くらい進んでいる作品だと思う。 【ファンオブ吹石】さん [地上波(字幕)] 7点(2008-12-28 16:57:52) |
17.《ネタバレ》 パトレイバーはこれが初見です。人型のロボットが当たり前に使用されている世界、という設定には、それほど違和感を感じず作品に入り込む事が出来ました。この作品で描かれる東京には、やたらと発達していく街並と、荒廃していく街並とが混在しています。そういう混在は現実にもあることですし、また、アニメ内の絵や雰囲気的にも妙にリアルに描かれているので、作品に説得力を感じました。物語も、サスペンスとして非常におもしろいですし、最後まで目が離せない作品に仕上がっていると思います。コンピュータがそれほど一般には普及していない20年くらい前に、これだけコンピュータ犯罪が描けているのはすごいですね。当時の観客は理解できていたのでしょうか…?まぁ、理解できなくても、それなりに楽しめるつくりになっているとは思いますが。難点は、アニメの割にキャラが弱いことですかね。これ以外アニメもマンガも見た事ないせいもありますが、主人公二人と猪突猛進タイプの男性以外は、誰がどういう役割なのかちょっとよくわかりませんでした。 |
16.この作品は押井さんの作品の中でも比較的、分かり易い部類で、アニメらしいアニメと言う感じですね。個性的なキャラクターが沢山登場するのでにぎやかな感じでなかなか楽しめました(攻殻機動隊とは違い、人間臭い人達が多いので押井作品を見慣れていない人でも見れると思います)。OSなどのキーワードもこの時代ではまだあまりしられていなかったと思いますが、素直にロボットアニメとしてみれるので混乱はないし、子供にも見やすい作品だと思います。押井監督を知るにはちょうどいい作品でしょう。 【taka-104】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-09-09 22:15:43) |
15.一応、各キャラクタにそれぞれのストーリーがあって、それなりにマンガっぽいドタバタも描いているので、少し押井色が押さえられた感がある分、全体にバランスがとれていて、良かったと思います。東京の異次元のような風景も、妙にリアルで、よくアニメでここまで表現できたものだなと感心させられました。 【かねたたき】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2007-08-18 14:51:33) |
14.《ネタバレ》 実写映画のような感覚で見れるエンターテイメントですね、凄く面白かったと思います。 【AIRS】さん [DVD(吹替)] 7点(2007-04-21 17:09:51) |
13.パトレイバーに興味はなかったんですが、評価が高いのと、押井作品だということで観賞。極上のエンターテインメントで、繰り返し見るて楽しむことができると思います。バベルの文字が画面を埋め尽くしていくときはぞっとしたし、鳥の集団はまさにヒッチコックを思い出して怖くなってしまいました。隊長はかっこよいですね 【サイレン】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-03-17 10:21:41) |
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12.パトレイバーは小学生の頃に周辺で少し話題になったけど、それはあくまでレイバーのプラモデル。アニメやマンガあることを知ったのは、恥ずかしながらここ数年のことでした。おかげで作品の背景や登場人物に対する先入観ゼロで観ることができ、その結果、ごく普通に楽しめてしまった。今でこそOSがどうとかって話は理解できるけど、公開当時はさっぱり意味不明だったんではないでしょうか? ところで、最後まで引っかかったのが方舟を共鳴させるための条件。あんなのが東京湾に来なかったらどうする気だったんだ、帆場さんよ? 【とかげ12号】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2005-11-20 15:28:19) |
《改行表示》11.原作からパーツを積み上げて濃縮にして作った映画なんですよねぇ。。。 いや、原作でも、「ここのところもう少し掘り下げて見せて欲しい」と思ってたエピソードなんで、(厳密には単独の別ストーリーなんだけど)そこを見せてもらえたようで嬉しかった^^ パトレイバーは、脇がかなりいい味出してますよねぇ^^ 【とっすぃ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-11-17 21:08:50) |
10.パト映画三作の中ではこの作品が一番好きですね。まあノリがOVAやその後のTVシリーズと似たような感じだからですが。特車二課の面々も十分に活躍しているし、松井刑事たちの追跡も良かったし。キャラデザは今観るとちょっとな~という感じが無きにしもあらず。 【ライヒマン】さん 7点(2004-09-04 20:39:01) |
9.近年の押井作品の特徴にもなっている重苦しさはあまり感じられず、あくまでOVAやTVシリーズに近いノリで作られているのが良い。それでも刑事2人が犯人の足取りを追うシークエンスなんかは、押井守にしか出せない独特の雰囲気が出ていると思う。ラストにあまり余韻が無いのが少し不満。 【終末婚】さん 7点(2004-08-03 22:29:53) |
8.《ネタバレ》 2の方が好きだがこっちは遊馬やなんかが活躍するのがいい。2は後藤さんの一人舞台っっぽいとこがあってちょっと・・と思っていたから。あと話しもおもしろい。この時代にこんなコンピューターウィルスの話を!! 【LYLY】さん 7点(2004-06-16 17:18:10) |
《改行表示》7.オープニングの戦闘シーンで俺のハートをがっちりキャッチするも…中盤は普通のパトレイバー。んで後半一気に盛り上がり、ラストは案外あっさり終了…おもしろいんだけど強烈に印象に残らないんだなぁ。 僕もどっちかといえば2の方が好きです。 【ふくちゃん】さん 7点(2004-02-26 18:04:22) |
6.パトレイバー、押井守よくわからんのに見たのですがよかった。心底ロボットアニメをバカにしてましたがこれは別格。大人が見ても十分たえられるのではないでしょうか?ただ登場人物の性格を把握するのに時間がかかる。やっぱりちょっとおたくくさい所もちらほら。なにより主人公的な女の子がどうしても好感が持てなかった・・・・あでも他のメンバーはかなりいいキャラしていた。なによりも首謀者帆場がすごい。でパトレイバーのテレビシリーズを借りてみたらがっかりでした。 【たこすけ野郎】さん 7点(2003-05-12 22:40:12) |
5.評判が大変良いので,ついレンタルしてしまいました。VTRにしては珍しく「映像特典」なるものが巻末にあり,原作者のゆうきまさみや監督の押井守等5人のスタッフが作品について熱く語っておりました。制作時期の近似している「オネアミスの翼,王立宇宙軍」でも感じたことですが,この時期のこの手のアニメってのは,制作者の心意気がダイレクトに伝わってくる感じがして,大変感心させられることしきりです。いずれも細部のディテールへの異様なまでの拘りが,絶妙なリアリティを醸出しており,見ている方としては嬉しくなります(特に御茶ノ水付近の神田川の沿岸風景)。ただ,各登場人物に関して,私自身がさほどの思い入れを持っていなかったため,皆さんほど強い感銘を受けなかったことが少々残念。原作を読み直すことが必要かも知れません。でも,その前に93年制作の2見たいけど・・・。 【koshi】さん 7点(2003-05-04 22:12:50) |
4.原作を押井風に変えているので、もしかしたら基本を愛する方には少し違った印象に見えるかもしれないが、個人的には好きなアニメ映画です。当時としては普及率の低いコンピューター(ウイルス)という画期的な素材を通して、リアルにアニメ映画にもってきたのは新鮮で、尚且つ時代の先読みした映画は滅多にありません。知識がないからこそワクワクしてしまう。ホントに、アニメでありながら不思議と実写に見えてしまうあたりもこの作品のスゴイ所。 【_】さん 7点(2003-04-24 21:28:54) |
3. この作品を見て、ロボットアニメでは実写版に一番近いと思いました。主な配役として個人的に考えています。 後藤喜一=高田純次、南雲しのぶ=黒木瞳、篠原遊馬=押尾学 泉野明=加藤あい・高野志穂、太田功=山口智充 進士幹泰=草なぎ剛、山崎ひろみ=照英 香貫花クランシー=江角マキコ、熊耳武緒=松下由樹 シバシゲオ=八嶋智人、榊清太郎=いかりや長介 おまけとして、内海=加勢大周、松本可奈=松浦あや 監督=金子修介、脚本=押井守でリアルMOVIEやドラマスペシャルとして近い将来映像化されるのを期待しています。 【モンキードン】さん 7点(2002-10-12 09:11:17) |