《改行表示》17.女の数だけ、抱えているものがある。それぞれの人生がぽつりぽつりと語られてゆく、その語り口は素っ気なく感じるくらいに盛り上がりには欠けるけど、その虚構性の無さこそがリアルな現実というもの。登場する彼女らは皆、見知った女性たちのようだった。かつての同級生だったり、隣人だったり。 女優陣が皆熱演していて心地よいけれど、なかでも思春期の息子と二人暮らしのシングルマザーを演じたキャシー・ベイカーが頭一つとび抜けた演技と思った。新しい隣人に恋愛感情を抱くには難度の高い設定だったけれど、彼女の心情に無理なく添って観ることができたから。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-03-10 00:40:17) |
《改行表示》16.《ネタバレ》 今回調べてみたら、ロドリゴ・ガルシア監督が携わった作品は、今作以外には21グラム・愛する人を見たことがあった。21グラムを見たのは10代の時だったので今見るとまた評価が違うかも知れないが、3作の中で一番好きなのは「愛する人」でこの作品が二番目、その差は僅かである。 今作で一番好きなのは4話目(レズビアンの女性と死にゆく恋人)で、一番共感できたのは2話目(不倫相手の子供を中絶する女性)で、一番ほっとさせられたのは3話目(シングルマザーの女性と、引っ越してきた男性との恋)である。好き・共感・癒しなど、様々な角度から楽しめた。 2話の主人公は、中絶にためらいはなく強気に見えるが、自暴自棄になっているだけというか、なるようになれという“流され感”の描写が巧みだと感じた。新しい相手(部下)とのセックスは拒まない、ホームレスの女性に罵られてもさえぎらず、だからといってその女性が会いに来ても、自ら迎え入れるわけでもない…ただその場の状況に流されて身を任せ、妊娠したという事実を含め、自ら考えることを放棄していたのかな、と。 そんな彼女が、中絶手術後に路上で嗚咽し涙するシーンは印象的だった。余談だが、中絶手術をここまで生々しく描いた作品は初めて見た。 同じロドリゴガルシア監督・脚本で、女性をテーマに描いた作品では「美しい人」が未見なので、また機会があれば見てみたい。 |
《改行表示》15.まったく期待せずに見たのですが、意外に引き込まれました。女性たちのありふれた日常を切り取っただけで、特にドラマも起伏もありません。それに「他にないのか?」というほど色恋沙汰ばかり。しかし、それぞれの孤独感や哀しみが痛いほど伝わってきます。公私の妙な絡み合いもいい感じ。 個人的には、C・フロックハートのシーンが好き。ちょうどこの頃、「アリー・マクビール」もバリバリ演じてたんですよね。まったく違うキャラに驚きつつ、あらためて女は怖いと感じ入ったしだいです。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-07-28 17:59:29) |
14.これって、5話が完全に独立しているわけではないのですね。同じ街でそれぞれの人が微妙に交錯して話ができている。退屈しないで最後まで観られました。こういうのは、自分に年齢とか境遇が近いエピソードに心ひかれるものですね。それにしても、わずかにためらいは表現されていたにしても、アメリカではあんなにドライに中絶しちゃうんだと唖然としたけど、最後に相手の男性を閉め出すシーンでホッとしたなあ。あと、銀行の副支店長(?)、彼は3回登場しますよね。見るからに「ああいう人」っていますよね。本当に「ああいう人」にふさわしい男優さんで、思わずにんまりしてしまいました。 【ひよりん】さん [DVD(吹替)] 7点(2006-06-17 21:04:29) (良:1票) |
《改行表示》13.努力もしているし、幸せなはずなのに・・・ どこか満たされない女性の心理を上手く描いています。 登場人物の交錯のしかたがおしゃれ。 それぞれの人物に共感できました。 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-03-06 20:09:23) |
12.静かな映画。キャメロン・ディアスの台詞「同じ石につまずく自分」に、あっ私もだ、と妙に共感してしましました。暗い話ばかりですが、見終わった後、嫌な感じはしませんでした。この監督さんは優しい人なのかなーと思ったりしました。 【はなみずき】さん 7点(2004-06-30 15:50:54) |
11.静かな撮り方で、いろんな人生を見れる。一回じゃよく分からないけれど、私はとても好きです、こういう映画。 【kaneko】さん 7点(2004-02-10 23:51:25) |
10.それぞれの女性たちの微妙な精神をとても丁寧に描き連ねた秀作だった。オムニバス的な個々のストーリーがさりげなく絡み合った構造が完成度の高さを助長する。「アリーmy Love」のキャリスタ・フロックハートが難しい役どころを好演している。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 7点(2003-12-20 13:50:37) |
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9.《ネタバレ》 キャリスタ・フロックハートが英語をしゃべっていることに、非常に違和感を感じた。若村真由美の吹き替えが頭から離れない。 【つちのこ】さん 7点(2003-10-29 19:06:41) |
8.この淡々とした雰囲気になじんでしまうと、何とも心地よく、どんどん引き込まれてしまった。なじむまでは??という感じだったんですが。人々の日常の中でふと起こり得る孤独、出会い、別れ、あきらめ。つながっていないようでつながっているそれぞれの話は、これからの出会いを予告しているようで良い余韻となって残りました。人は皆孤独で、孤独な者が集まって社会を成しているんだなぁ、なんてしんみりしてしまいました。 【ちゃか】さん 7点(2003-09-15 11:24:16) |
7.邦題「彼女を見ればわかること」。題、いいね。「耳に残るは君の歌声」なんかより断然いい。「わかること」のひらがながいい。感想は…、そうだな雨降りの午後にでも観るのがいいかな?観終わってもまだ降っているほうがいいね。…なんじゃこの感想は。 【ようすけ】さん 7点(2003-07-14 18:26:38) (良:1票) |
6.てっきり女性監督かと思ってました。仕事をもっている女性が、私生活で抱える状況や思いを、実によく表現していて、各話共感できるところがあります。 やっぱり路上でのホリー・ハンターの姿が一番印象的では?(「運命の女」スーパー内のDレインもあんな感じで)ホント寄って行ってかばってあげたくなる。 地味ですが30,40才台女性におすすめ作品です。 【かーすけ】さん 7点(2003-06-23 00:11:43) (良:1票) |
5.こういう孤独な感じがいい感じだし、いい感じにリアルだった。 【タコス】さん 7点(2003-06-16 17:14:34) |
4.たんたんと進み、たんたんと終わるけれど、見終わった後に余韻を残してくれる映画。何しろ女優さんたちが皆さん良かった。 【ぷっきぃ】さん 7点(2002-10-17 13:09:17) |
3.何が不幸で何が幸福かというのはあくまで本人の問題なんだろうかと考える。深ーく、静かに淡々と進んでいくストーリーが実に心地よい。心の葛藤が見ていて決して暗く不快でないこと、それぞれの答えがそれぞれで決して安易ではなく、だけどそれでいてはっきりしないあいまいな部分を残したままのラストが実は「これが人生なのかも」と思えてくる。 【mmm】さん 7点(2002-05-19 23:38:59) |
2.正直、淡々としてて退屈感があるのは否めない。でも、なんだか妙に引き込まれる(女優陣の魅力?)し、なんだろう、終わった後のこの余韻(終わりはいきなりのテロップ~音楽で終了の予感はあったものの~で驚いたけど)。たまにはこんなしみじみとした映画もいいなぁ~と。明確な「ラスト」がない分想像力膨らむし、現実感ある気がする。 【ちっちゃいこ】さん 7点(2002-04-19 00:35:29) |
1.好きです、こいうの。主人公達はみんな女性でそれぞれに悩みをかかえて生きている。大変なのは皆一緒。さり気なくリンクしているオムニバスというのも良かったです。 【あっちゃん】さん 7点(2002-03-02 00:22:16) |