《改行表示》10.《ネタバレ》 なんというか、青春の苦悩を描いている「ぽくて」、深「そう」で、繊細な「感じ」がする。けど、そんな大層な出来でもないような気もする。評価に困る「ぼんやりした」映画だけど、雰囲気が抜群に良いのですな。なので心に残る。 一体何が素敵なのかしら。一躍スターダムに上ったマット・ディロンが眩しいからか、秘密主義っぽいミッキー・ロークがそれほど深遠なキャラでないとバレる前だったからか、それともモノクロの映像が80年代の技術で美しく撮れているせいかしら。 尺が短めなのは大抵の場合歓迎なのだけど、この映画に関して言えばカリスマ兄の心を映すエピソードや飲んだくれの愛すべきデニス・ホッパー親父の話をもう二つ三つ入れてストーリーに厚みを持たせてくれれば傑作の域に入ったのでは、と思う。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-10-10 22:45:38) |
9.《ネタバレ》 出演俳優の面々を観ると当時はやっていたいわゆるブラットパックものの亜流かと思いきや、コッポラだけあってその手の安直映画とは明らかに一線を画す出来です。夜はなぜかいたるところで煙がたなびき、昼はやたらと窓に映る雲が流れるカットが多用されるなど、コッポラは映像派だったんだなと再認識させられた次第です。モノクロで撮った理由のひとつに、色覚異常という設定であるミッキー・ロークが見ている世界を表現していることは間違いないでしょう。その中でランブルフィッシュだけが鮮やかな色を放っているという描写は、さすが名脚本家コッポラ!と拍手を送りたいです。音響スタッフに「もっとはっきり喋ってくれ!」とミッキー・ロークは何度も文句を言われたそうですが、この終始ボソボソとセリフを呟く演技は結構よかったですよ。若き日のニコラス・ケイジもシュッとしていて、ニコジーを観て初めて“カッコよい”と思ってしまいました。 コッポラがゾエトロープがガタガタになって苦労していたころの、彼の原点に帰ったような佳作です。映画作家は小品を観るとその人の才能が判るという良い見本です。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-07-09 15:32:38) (良:1票) |
《改行表示》8.コッポラという人は、たぶん映画に対してもの凄い情熱を持っていて、ワンシーンワンシーン思い入れたっぷりに撮って、でも映画全体を見るとイマイチ何が描きたかったのかよくわかんなくって、ある意味、その壊れっぷりが魅力だったりするのかな、と思うのですが。本作でも凝りまくる。モノクロ映像にパートカラー、表情のアップ、ローアングル。画面にはタバコをはじめとして闇雲に煙が漂い、必要があれば(無いけど)雲まで動かして見せる。背景にはさまざまな音楽が流れるばかりではなく、水滴の音などの効果音までもがまるでBGMのように取り込まれている。はたまた、バイクと人間が衝突して吹っ飛ぶシーンとか、マット・ディロンが額から流血して見せるシーンとか、コケオドシ的なトリックも画面を賑わせる。 とか言う凝りようが、本作の場合、雰囲気をよく出しており、しかも多少神経質ながらもコッポラ流の誇大妄想に染まることなくテンポよく進められて、「壊れる前に90分ほどで切り上げて踏みとどまった映画」とでも言いますか。 それにしても、80年代で(いったん)燃え尽きた男、ミッキー・ローク。いいんですけどね~。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-04-09 20:45:23) (良:1票) |
《改行表示》7.《ネタバレ》 ミッキーロークの存在感は抜群。(角度によっては、ブルースウイリスに似ている)マットディロンは「アウトサイダー」での若者たちの兄貴分とは違って、伝説の兄にあこがれる弟役を演じている。そして、酔いどれ親父には、デニスホッパー。完璧な不良一族だ。男一族、みんな狂気を垂れ流して生きている。こりゃ、母親が逃げていくわけだ。(いや、逃げて行ったからこんなになってしまったのか?)兄が海の街カリフォルニアで見たものは何だったんだろう?ただ水槽の金魚を川に返すことで、弟に広い世界を見ろ、と言いたかったのかもしれない。最後、弟は海に行くが、彼はそこで兄が感じた気持ちを手に入れることができるには、まだまだ時間がかかるだろうなぁ。ひょっとしたらずっと分からないかもしれない。でもコッポラはそんな弟を温かく見つめている。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2010-08-25 14:59:36) |
6.少々難解ですが、かなりスタイリッシュに作られています。このテの物が駄目な人は多いだろうから、オススメ、と言う訳じゃないですが。最後の15分位が全体の評価を決めていると思います。んで、2度見た方が(この映画の場合は)面白く感じると思います。 【こじろう】さん 7点(2004-06-06 11:40:44) |
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5.「ワン・フロム・ザ・ハート」で破産したコッポラだったが、「スタイリッシュな映像作家」を目指す意欲は失せてはいなかった。前作の姉妹編「アウトサイダー」とは全くちがう実験的な手法がファンを泣かせる。しかし、余りにもシュールで暗いこの作品を拒絶する人がいてもそれは至極当然だろう。 【nizam】さん 7点(2004-04-26 12:52:12) (笑:1票) |
4.この頃のマット・ディロンの推され具合を見ればなんで伸びなかったのか分からない。 【モチキチ】さん 7点(2004-04-16 23:24:14) |
3.白黒の陰影とスチュワート・コープランドの音楽、この2つで作れ上げられた雰囲気が大好きです。ミッキー・ロークがかっこ良いですね。上手く作られた青春映画と思います。 【じふぶき】さん 7点(2004-02-26 11:58:02) (良:1票) |
《改行表示》2.コッポラという人の本質は、意外とこういう映画にあるのでしょうね。映画オタクの学生みたいな青臭さがある人なんです。 映像は綺麗でした。この映画がMTVの若い映像作家などに与えた影響は大きいんじゃないかな?モノクロの早回しで雲がびゅんびゅん飛んでいくイメージとか。この手の映像をその後あちこちで見かけるようになりました。 スチュワート・コープランドのエスニック風の音楽がすごくかっこよかった。 マットディロンのイメージは、「欲望という名の電車」のマーロン・ブランドをほうふつとさせました。 【ウェルテル】さん 7点(2004-02-11 18:56:04) (良:1票) |
1.うーん、モノクロかあぁ。ローク渋いね。何度もつぶやいてしまう・・・「モーターサイクルボーイ」 |