2.《ネタバレ》 ■まずは、ミッキー・ローク、金獅子賞おめでとう!■呑みながら映画を観ると後日内容を思い出せないことが多いので、最近は素面で観るようにしていたが、この作品に限っては、なんか呑まなきゃ悪い気がして、バーボン嘗めつつ観賞した。■主演の二人とも、とってもいい演技だと思う。まぁ、キャラ的にハマるのは当然と言えば当然の二人なワケだが。■二人が出会ってからラストまで、どのくらいの時間が経ったことになってるんだろうか?なんかたった数晩の話にも読めてしまうのだが。仮にそうだとしたら、あれだけ二人の絆が深まり、むしろそれがテーマとなってしまうのには無理があるんじゃないか、とは思った。■私が贔屓にさせて頂いておりますミッキー・ロークは、この辺からセクシー男優から演技派への脱皮をある意味露骨にはかる(当時その目論見は、外れた、というか、握り潰された感があるが)。この度ヴェネチアで随分ロックな言動・行為をしてしまって、ヴィム・ベンダースに「君は男優賞だって獲れるのに」と、ある意味最高の褒め言葉をもって嘆かれてしまったらしいが、「ロックな演技派」ミッキーの原点ともいえる本作、ちょっと感慨深いものがある。■フランク・スタローンが出てたけど、僕はシルヴェスター・スタローンも好きで、この二人は以外にも仲がいいらしく、ファン心理としてそれを示唆する情報を目にすると嬉しくなってしまう。ボクシングに深い縁があるという共通項はもちろんだが、スタローンが『クリフ・ハンガー』のキャンペーンで来日した時、何げにミッキーが同伴していたそうだし、『追跡者』の敵役はミッキーのアプローチによってゲット・カーターしたそうだ。なんとな~くだが、本作の「愛すべきゴロツキ」的役作りに『ロッキー』のそれをヒントにした部分も、少しはあったんじゃないだろうか。■フェイ・ダナウェイは当時50近いはずだが、(脚はもちろん)何とも魅力的なのは、さすがである。