4.金田一耕助のトレードマークたる「モジャモジャ頭」は、イメージとしては「ボサボサ頭」を連想するのですが、この鹿賀丈史の、人工の極みのような立派なアフロを見せられると、確かにこれこそがモジャモジャなのであって、もしや私は石坂金田一に間違ったイメージを植え付けられていたんだろうか、などと思ったりも。
それはともかく、この、悪霊島。なかなか凄惨な死体の描写があったりもしますが、当時の宣伝から受けた印象ほどにはオドロオドロしい作品でもなく、私はどっちかというと、島のノンビリした雰囲気とか、フェリーが着いた時だけ船着場が人でごった返す様とかが、風情があって、なんかイイなあ、と思っちゃうんですけどね。
まあ、事件自体は、大した事件でもなし(笑)、謎解きとしてもアッサリしてますが、鍾乳洞のシーンなどは、ロケ撮影でこれも雰囲気が出ていて。
昔見た時にはもっとヘンな映画のようにも思ったのですが、一体自分はどの辺りをヘンだと思ったのか、不思議になるくらい。
音楽監督はバリバリの現代作曲家、湯浅譲二。なかなかヘビーで聴きごたえがありながらも、前に出過ぎず映画にマッチした、絶妙な音楽になってるんじゃないでしょうか。