2.《ネタバレ》 これはすごい。最後のチャンバラでお見事なのは、同じことを繰り返すのではなくあれこれ工夫をしてます。最初の捕り方とのアクションはいろいろ道具を使って歌舞伎風の動きを取り入れる、さらにアングルを変えたりと飽きさせません。そのあとはやや単純ですが、刀が折れたり二刀流になったりと考えています。それと、もちろん本当は一人であんな大人数を相手にできるわけがないのですが、そういうアンリアルな設定をできるだけリアルな手法で見せようとしたことに感心します。
お話の方は、世の中の不条理を一身に背負ったような主人公が哀れですが、大義名分・体面にこだわる武士の(そして現代人の)愚かさをさらりと描いているところがよいと思います。そこに深くこだわらず、あくまで背景にとどめているところがマル。