47.《ネタバレ》 戦艦大和は不幸のイメージがつきまといます。建造されたとき、山本五十六が「こんな時代遅れなものを作っても仕方がない」というように語ったというエピソードが残っています。時代はすでに空母、戦闘機中心の戦術に変わってしまっていて、敵戦艦と接近して水上戦を行う機会がまずないわけです。 唯一活躍できたのがレイテ沖海戦ですが、そのシーンは短いエピソードとして挿入されているだけでした。(その後の”謎の栗田ターン”なども期待して観ていたのですが、カットされていました) 最後の天一号特攻作戦も、作戦といえないほど稚拙なもので、わざわざ轟沈されにゆくようなものでした。そのあたりの部分はあまり説明されてなかったように思います。日本の被害は、戦艦大和、軽巡洋艦1隻、駆逐艦4隻、戦死3,700名。アメリカの被害は、艦載機損失10機、戦死12名。これだけをみてもいかに無謀な作戦だったかがわかると思います。 片道燃料しか積まなかったというのは伝説で、実際には往復の燃料を積んでいます。 (悲劇的といってもまったく活躍できなかった、同型戦艦、武蔵、信濃よりめぐまれていますが…) さて映画の感想です。邦画にしてはVFXの出来がよく、戦争シーンは迫力がありました。 人間模様もきめこまかく描かれていますね。タイタニックと同じ、回想ものとしたのも、現代に先の戦争の意義を問いかけるものとして成功しています。ただヒロインと芸者さんを広島の被爆で死なせたのはあざとい気がしましたが。戦争で犠牲になったから尊いとか、むだ死にだったとかいうのではなく、戦争そのものが悲劇なわけです。その中でどれだけ人間を描けるかが評価の分かれ目となるわけですが、この映画はまず合格点があげれるでしょう。演技もおおむねよかったですが、若いときの神尾役だけは間が抜けていて、他の人がやったほうがよかったでしょう。 【よしのぶ】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-01-06 10:57:08) (良:2票) |
46.長渕剛の音楽がなぜか凄く良かった。これを契機にもっと良く・真実を・悲惨さを・人間味溢れる・本当の戦争映画を・その時代を生きた当事者が生きている内に作り上げて欲しい。アメリカがまさしく「つくる」のではなく、日本人自らの手で。 【あるまーぬ】さん [地上波(邦画)] 7点(2007-07-28 08:03:23) (良:2票) |
45.《ネタバレ》 あっという間に次々に人が死んでいく。人の命がいかに簡単に消えて行ったか、そういったものを実感させられる映画だと思う。 ただ大和が沈んでいくところ、沈んでから海に投げ出されていくところをもっとじっくり見れればよかったと思う。いかにして沈んだのかがいまいちわかりにくいです。また大和の乗組員達が長時間海の中を彷徨ってたという感じが全くしませんでしたしね。 あと最近の戦争映画の今の俳優が演じることの違和感についてはこの作品に関してはそれをあまり感じなかった。戦争とは全く無縁の世代の俳優ばかりですがみな精一杯できる限りのものは出していたとは思う。 【青陽】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-12-27 01:14:55) (良:2票) |
44.表現の仕方はさておき、英霊たちの尊い御魂を思い、涙が出ました。 【ロウル】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-12-01 22:21:48) (良:2票) |
43.《ネタバレ》 見始めてスグに「あれ?これってプライベートライアン?」って思いました。ってことでプライベートライアンとタイタニックを足して2で割った話かな・・と。蒼井優ちゃんの演技が際立ってよかったと思いました。どっかで見たことあるなぁって思ったらつい二週間前に機内でみた「星になった少年」でみたんだった。ランディじゃあまり目立たなかったけど、今回は凄く良かったです。松山ケンイチ君もデスノートとは打って変わって、真面目で純粋で背筋のすっと伸びた好青年を上手に演じていました。鈴木京香はすっかり敬礼が似合う女優になっちゃいましたね。戦国自衛隊でも自衛官の役で敬礼しまくってましたね。惜しい点としては、展開が速すぎて誰が誰だか理解できないまま話が進むため、豪華な俳優陣を生かしきれてないことと、個々人の事情に感情移入できないことでしょうか。そう言いながら、何回も涙しました(敬礼!生きにゃあいかんぜよ。) 【ゆみっきぃ♪】さん [DVD(吹替)] 7点(2006-01-14 23:55:21) (良:1票)(笑:1票) |
42.《ネタバレ》 辛口に言うと、映画としての巧拙でいえば決して優れた作品ではないと思います。どこかで見たような演出と奥行きに欠ける世界観、いまいち印象に残らない登場人物たち。キレのない邦画ではありました。戦争の是非や社会背景までも大胆に切り捨てている点も物足りない一因かもしれません。蛇足で説明的なシーンも目立つ。けれども、戦争を知らない世代である私にとって、家族や恋人が戦地に向かっていくことの恐怖や、自ら死地に向かうことへの覚悟といった現代日本では感じることのない想いを想像すると、自然に涙が出てきました。理由はどうあれ、国家間の争いという途方もない力、戦争の時代という荒波にもまれた国民たちは、おのおのが闘うことに対して無理やりではあっても意味を見出していたことに、人間としての尊厳を感じることができました。とくに、大切な人を見送るしかない女性たちの健気な姿には心が熱くなりました。半世紀前、こういう悲劇があったんだと間接的ながらも改めて知ることができました。 役者では反町さん、青井さん、高畑さんの演技がとくに印象的。「大和は沖縄にいくんじゃろ?」と「ぼたもち」はグっときました。 クライマックスの戦闘シーンは頑張ったほうじゃないでしょうか。実物大セットと模型をうまく融合していると思いました。惜しむらくは、甲板上のみを映すシーンが多いために大和が沈没していく過程を把握できない点ですね。引きの画面で集中砲火される様子や、敵機視線での映像があれば素晴らしいものになったと思いますが、予算の関係かな。そのぶん、特殊効果(煙、火、水柱等)は凄い迫力です。サラウンドもフル活用です。演出的には「プライベート・ライアン」の影響が大ですが、血なまぐさいリアルな修羅場が描かれています。でも大和という世界最大の戦艦という舞台があるだけに、その巨艦のダイナミックさと滅んでいくしかなかった姿をシネスコ画面を活かしたロングショットで見たかったです。大和が海原を航行するシーンすら少なかったですから…。 出来自体は並みかもしれませんが、「亡国のイージス」など類作のなかではいちばん見応えのある作品だと思います。戦争は…悲しいですね。自分には彼らのような覚悟を決める自信はありません。 余談ですが、パンフレットの佐藤監督フィルモグラフィーに「北京原人 Who are you」が記載されていないのはあまりに意図的ですね(笑)。 【トト】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-01-13 22:44:07) (良:1票)(笑:1票) |
41.おおむね予想した通りのストーリー展開ではあったが、以外に良かったのが、終始、神尾ら少年兵らの視点に立っているところだ。大局的な戦況説明は省略して、むしろそういった戦況を知らないまま死にゆく一青年にとって、あの戦争は何だったのか、戦艦大和は何だったのかということを観客に問いかけている。死にゆく者と、残される者のいくつかの別れのシーンはお涙頂戴と分かっていても、音楽と演技に泣かされる。反町が演じる森脇がいわゆる「炊事兵」というのも、ある意味リアルで良い。本当に格好いい奴というのは得てしてそういう仕事をしているものだ。現代に生きる青年はこの作品を通して、国の威信をかけて建造した巨大戦艦が、最後は未来ある三千人もの若者の「鉄の棺桶」になったという悲しい歴史を知る。愚かな指導者に率いられてはならないという教訓にするべきであろう。 【田吾作】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-01-11 17:51:11) (良:2票) |
40.原作未読。予告編を観て、ちょっと過剰かなと思われた中村獅童はじめ役者の演技は素晴らしく、この映画のパワーを感じさせるものでした。それだけに残念なのが、ひとつひとつのエピソードがブツ切れで、総集編を見ているような感覚に陥ったこと。これだけ多くの登場人物の人間模様を描くのなら、2時間半では足りないでしょう。おそらく「バンド・オブ・ブラザース」や「U・ボート」のTV放映版のように時間がたっぷりあればもっと時代背景から太平洋戦争における大和の位置、そして彼らの生き様を見せられたと思います。結局上映時間に詰め込むためにナレーションや図解を多用して説明を加えなければならなくなり、熱い人間ドラマとのバランスがちぐはぐになってしまったように感じます。DVD化にあたって、ディレクターズカット版をつくてもらってそのあたりを補って欲しいですね。 あまり瑣末なディティールにけちをつけたくは無いのですが、製作費20億円という邦画では破格の製作予算、しかしそれでも予算が足りなかったのか、最大の見せ場、大和と、最期の戦闘シーンはもうひとつでした。大和を捉える画はいつも左舷からばかり。海面を切り裂いて進んでいく大和の重量感や巨大さが伝わって来ませんでした。また、飛行機の機動があまりにもちゃちですよね。雷撃機がどのような動きで大和に攻撃を仕掛けたのか、資料なら沢山残っている筈。それなのに昔懐かしいUコンの如くくるりくるりと玩具のように旋回するだけ。30年前の糸釣り特撮レベルから全く進歩が無い。なんとか編集で誤魔化しているようでしたが、今の観客はハリウッド映画の最新VFXで目が肥えている。もうすこし頑張って欲しかったです。 【ロイ・ニアリー】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-12-27 00:33:52) (良:2票) |
39.まず私は右翼でも左翼でもない。その上で申し上げたい。愛する人、故郷日本を守るために身を挺した人々への哀悼と、その人々の累々たる屍の上に今の私たちの平和安穏な暮らしがある。右翼だって左翼だって、今の豊かな日本に生きる国民全てが否定することなどできない、この顕然たる事実。戦争犯罪というただの「言葉」の前に思考停止し、過去の歴史に学ぶ姿勢すら忘れてきたこの国のあり方に、映画というプロパガンダと思われかねない手段で、誤解を恐れず、実に思い切った一石を投じた。この点においてのみ、この映画は最大の評価を得るべきだ。戦争の悲惨さ、言葉だけの薄っぺらな平和主義だけの視点しか許されなかった世界で、先祖への感謝を根底にした切り口は、誰が何と言おうと斬新で、「本来のあるべき姿」としてのメッセージだ。この映画は、芸術作品としての映画とは、一線を画して語られるべきであり、評価されるべきだ。‥‥‥しかしだからこそ、不要なナレーションや字幕など、 ちょっとしたドキュメンタリーのような余分な演出が多かったのが誠に惜しい。 映像の撮り方も映画らしい凝り方が見あたらず、良く終戦記念日にTVであっている2時間ドラマのように感じられたのが大変残念だった。せっかく前代未聞の壮大なセットも作り上げたのだから、守るべき対象である故郷の人々への愛情や、悲しみや、覚悟などの背景、実際にはもっと凄惨を極めたであろう、沈没する大和の船上の悲惨をとことんリアルにドロ臭く描いて欲しかった。やはり、この映画を作り上げた人々の多くが、私同様実際の戦争を体験していないせいかも知れない。あまりにも画面が奇麗すぎ、画面から命の失われる悲惨さ、分かり易く言えば「血生臭さ」が伝わってこなかった。昔観たTVドラマ「戦艦武蔵の最後」は、こんなセットは無かったが、映像から伝わってくるものが、もっともっと悲惨で恐ろしかった。 今までに無い壮大なテーマに挑んだ結果、角川といえども力が今一歩及ばず、というところだろうか。‥‥‥映画というエンターテインメントの立場から、過去の人々への畏敬すらも忘れている時代の潮流に、恐れることなく強烈なメッセージを送った。芸術作品としての視点とは別に、その姿勢に拍手を送りたい。 【six-coin】さん [映画館(吹替)] 7点(2005-12-19 12:49:32) (良:2票) |
38.《ネタバレ》 戦艦大和の模型を作っていると、必ず驚かされるのが、 側面の機銃の多さ。 この映画は、その機銃部隊の話である。 小さい頃、戦艦大和に誇りを持ち、そしてその最期に、皆、ショックを受ける。 帰りの燃料のない旅に出る、そのドラマを丁寧に見せる。 飛行機の時代と分かっていたのに、どでかい戦艦を作ってしまう日本という国。 戦闘シーンは、なぶり殺しの感すらある。 アメリカはそれにしても、やりすぎっちゃ。 P.S.戦艦大和のどでかい模型を使った映画は、ほかに「連合艦隊」。 こちらは、さだまさしの唄が心に刺さる。 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2021-02-06 20:44:05) |
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37.これは戦争の是非やましてや作戦の是非を問う作品ではないでしょう。こういう歴史が過去にあった。その歴史の延長線上に今がある。その事に何を思うのか?そういう鑑賞者の想像力が試される作品。(CGの出来不出来といったテクニカルな評価は別として) 大和というひとつの箱物を舞台とした戦時中の青春群像劇という印象で、過去にあまりなかった戦争映画になっている点は評価できる。蒼井優を除いて、役者の演技がイマイチだったのが残念。 |
36.《ネタバレ》 監修のクレジットに、悪名高い故瀬島龍三氏の名前がありますが、彼は必要だったのでしょうか。大和の関係者はどう思うでしょうね?さて、難点はいろいろある。人物紹介と状況説明をテロップとナレーションに頼るのはいかがなものか。照明技術が古い。50年代のハリウッドみたい。冒頭のフリゲート艦は必要だったのか。海自が無理やり押し込んだっぽい。大和のスペックと戦闘シーンの説明が不足。沈没があっけない。松山よ、何故蒼井を押し倒さない?一茂のスタンスが謎。意外と元気な反町の最期が謎。ラストがオーバーアクト。脚本も監督の担当だが、明らかに練り込み不足。脚本家がいないのか。その他にもいろいろあるが、まあ邦画としては頑張った方でしょう。最初から最後まで涙腺がうるみっぱなしでした。これは原作の力か。戦闘シーンは血飛沫使いすぎだが、凄い迫力で、CGもあまり違和感がなかった。コンセプトは「タイタニック」+「プライベート・ライアン」といったところか。BHDのレビューで私が書いたとおりになった。しかし角川と東映が総力を挙げても、やっぱりハリウッドには叶わないのか。そういう意味でも、実に大和的な作品である。 【わいえす】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-05-11 01:55:07) |
35.大作ぶっていても「所詮邦画か」というものが多い中、非常に頑張ったなと言う印象を受けた。ストーリーもベタだけど泣かせる。戦争物だけど、政治的思想が薄かったように思えたし、いい映画だったと思う。 【智】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-01-01 17:37:13) |
34.《ネタバレ》 色々な見方・意見があって当然の映画だと思います。しかし、昨今の昏迷の日本を見れば、白淵大尉(長嶋一茂演ずるところの)が云うセリフの変形ですが「全てを失って目覚める。それ以外にどうして今の日本が救われるか?」という気持ちがさらに倍加されます。長渕剛の歌う主題歌の「君」とは愛する者でしょうが、その具現が蒼井優さんの演ずる「妙子」だと感じました。あの笑顔は崇高なる笑顔でした。 【亜酒藍】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-11-10 00:48:13) |
33.大和の映像は凄かったので、是非映画館で見たかった。現在沈んでいる大和を、現実の記録として見せてくれたのも良い。途中間延びしてしまうところもあったが、日本のために戦う男たちを見せてくれて、戦争映画として伝わるものがあった。 【Ad】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-11-07 00:19:52) |
32.思っていたより悪くなかった。後半がおもしろかった。 【ギニュー】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-08-14 18:13:20) |
31.《ネタバレ》 何の先入観も持たずに見たおかげか、非常におもしろかった。戦争映画といっても、泣かせるための映画ではなく感じさせる映画だったと思います。 ただ、物足りない描写が多かったように思う。もっと1つ1つのエピソードを深く掘り下げてほしかった。 そして、みなさん書いているように、最初と最後の現在のエピソードは全くいらない感じです。(原作未読なので、小説で読んだら必要なシーンだったかも。) おさない少年兵たちを思い、「あいつらは死ぬことの意味もわかっていないんだ。 」という台詞は、なんともやるせない戦争の悲しさを感じさせられました。 【pani】さん [地上波(邦画)] 7点(2007-06-05 16:04:53) |
30.戦闘シーンのちゃかちゃかして状況がはっきりしないカットつなぎと、北京原人のマンモスほどではないけどやはり重みの感じられないCG。かなり甘めに評しても軍人には見えない若手俳優陣(獅堂以外)、映画全体を締めなきゃならない役柄のはずなのに異様に出番の少ない渡哲也。文句をつける点は多いですが、70年代大作映画を思わせるストレートな作りには好感を持てました。と思ったら、角川春樹-佐藤純彌の「証明」コンビだったんですね。ある意味納得。いい部分も大味な部分も。 【KYPA】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-04-22 21:59:23) |
29.《ネタバレ》 日本の映画にしては、制作費かかっているだけあって大和沈没シーンは迫力がある。 戦争映画を評するのに当時を体験してもいないのにリアルさなどと口軽しく言えないが、言葉通りスクリーンの中の「必死」さは感じることはできたと思う。 【湘爆特攻隊長】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-04-19 11:28:58) |
28.戦艦大和(独活の大木)に乗船した尊い命たちの虚しさがよく伝わりました。前半はクソ映画ですが、後半は悪くないです。 【Keicy】さん [地上波(邦画)] 7点(2007-04-16 21:02:52) |