1.社会的に不適合者だと常に感じ、いつも孤独を感じている。
そのような人間が自分をどう見つめているか。
それは、自分のことを不適合者だと思っていない人には知る由もないことであり、そこには大きな溝がある。
不適合者が抱える心の闇。
不適合者同士しか理解し合えないこと。
しかし、不適合者同士とは言え、他人である以上すべてを理解できるとは限らない。
そこにはおのずと限界もある。
「この人なら私を理解してくれる。この人のことなら理解できる」
そう思っても、ちょっとした考え方のズレが、決定的な絶望感と孤独感を創り上げてしまう。
愛し合っている男女の関係にも同様のことが言え得るのではないか?
お互いのことを完全に理解し合っていると信じている男女が居たとしても、ちょっとした価値観のずれが深い絶望感をもたらす。
深い絆で結ばれた人間同士でさえも、ひょんなことから深い溝が生まれる。
人間の関係性の難しさ、そして完全に理解し合うということの不可能性を本作を観て、痛烈に感じさせられた。
最後になったが、小池栄子は女優としてのプロ根性を発揮し、迫真の演技で実に素晴らしかった。
ついでに巨乳も相変わらず素晴らしい。