23.《ネタバレ》 テキサスのパリを探す人もその弟もマジックミラーを隔てて夫の告白を聞かされる人も橋の真中で叫びつづける人もぼったくる医者も可愛くて失礼な男の子もその子に去られる可哀想な女性もその人生はみんな同じく空っぽなんだよと。美しい映像と美しい音楽が語る。 ジェーンがまたハンターを置いて飛び出してトラヴィスが再び倒れてそれをウォルトがもう一度迎えに行く「パリ、テキサス2」も必見。 【馬飼庄蔵】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-07-25 19:15:33) (笑:2票) |
22. 1984年カンヌ映画祭グランプリに輝くヴィム・ヴェンダース監督の佳作。しっかし、主演:ハリー・ディーン・スタントンってのは余りにマニアック!!正に一世一代の人生の檜舞台!なハズなんだが…役柄がヒゲ面の浮浪者(トラヴィス)なのが何とも似合い過ぎてて泣かせる。冒頭ひたすら無言で歩き続けるトラヴィスがバッタリ倒れるまでの一連のシーンでグッと映画に引き込む呼吸はナカナカ見事。最後までトラヴィスが無言で通したならば、正にヴェンダースの最高傑作となっていただろうが、マァ流石にそれは無理か…。何かいつの間にか親子ロードムービーにシフトして若干パワーダウンするのが、如何にもいつものヴェンダース節になってしまい残念。テキサス州にパリという地名がある、というのは意表を突いて面白いんだが。最大の功労者は…脚本のサム・シェパードかなぁ。ああ、確かにライ・クーダーの気怠い音楽は画面にマッチして良かったカモ。うーーーん、でも…矢張りロビー・ミューラーのキャメラワークがMVP!!…ってヴェンダースはよ??? 【へちょちょ】さん 7点(2003-02-08 10:57:39) (良:2票) |
21.『バグダット・カフェ』と同じく私が挫折して、また後に見直した映画の一つ。なんでこんないい映画を挫折したんだ~~と自分に言いたい。ライ・クーダーの音楽とマッチしすぎてる冒頭の砂漠のシーンが最高にいい。なんであんなオッサンがキンスキーみたいな美人と結婚できるんだ~~しゃべりも上手そうじゃなしし・・・架空の話なのに俺って何言ってるんですかね・・・ |
20.ここで言うパリは、テキサス州内の小さな町のこと。でも、その名がゆえのエピソードが結構重要な意味をなしてもいる。 ある事件のショックで放心状態のまま2年も放浪を続けた主人公が数年ぶりに弟夫婦の元に帰ってくる。 弟夫婦に我が子同然に育てられ、父のこともほとんど忘れてしまった主人公の幼い息子。 この父と息子の不器用な交流。別れた妻、その幻想を探す旅。 多面体であり、奥行きがあり、時とともに移ろう人の心。一時たりとも同じ姿のままとどまっていてはくれない。そんな現実の中で、私たちが愛しているのは、その人そのものなのか、それともその人に対する自分の中のイメージなのか。 「あなたは変わった」という、ありがちな別れる理由について、ちょっと考えながら遠くを眺めてしまう。 【よしの】さん 7点(2003-11-22 15:21:23) (良:1票) |
19.《ネタバレ》 ストーリー運びはスローテンポ。加えて美しい画とスライドギターの名手、ライ・クーダーの劇半がとても心地よい作品。 物語に共感できるか、と言われると、自分勝手な男女に振り回された弟夫婦などがとにかく不憫で、そこの決着はつけないのか?という感じですが、そもそも話の主体がそこではないので、これでよかったと思います。 親子の溝を道の両脇で表した演出や、ミラー越しに映る自分の影と彼女の顔を合わせて「決して交われない存在」を表した演出なども素晴らしかったですし、ラストも、拗らせ男の彼なりのケジメ、ととらえられたので、よかったです。 【クリムゾン・キング】さん [映画館(字幕)] 7点(2021-12-19 14:51:36) |
18.《ネタバレ》 この映画を観た後、テキサスの中に本当にパリという地名があるのか調べてしまいましたが、やっぱりありました。しかもエッフェル塔も建っていたりして。 さて、映画。 基本、ロードムービーは大好き。 あてもなく放浪する旅も良いし、この映画みたいに自分の親が愛を育んだ場所を訪ねたり肉親を探しに出たりという目的を持った旅もそれはそれで良い。銀行の前で張り込むのとか、すごく楽しそうだし。 オープニングのトラヴィスの登場シーンはかなり謎。なんかミステリアスな感じがするのと同時に、如何にもという作り話っぽい雰囲気も感じられてしまいます。 おまけに、トラヴィスの妻役のナスターシャ・キンスキーがマジックミラー越しに会話する店で働いているというのもちょっと都合が良すぎるんですが、そうでなければストーリーが繋がらないし、ラストの母子再会の感動もなかっただろうと思うので素直に受け止めることにします。 ラストは、トラヴィスは一体どこへ行ってしまったのだろう。 ハッピーエンドで終わってくれると思いきや、最後はいろいろと考えさせられる幕の引き方でした。 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 7点(2017-01-09 02:34:13) |
17.冒頭からのミステリアスな展開にワクワクしてくるが、開き直ったように人間のエゴと弱さを押し出してくる自己満足の物語りは何とも現実逃避的である。そんな無理矢理作り出したような孤独感漂う主人公のキャラクターも、右脳に響く音楽とマジックミラー越しの告白や8歳の息子の健気な仕草の演出で味わい深くなってくるから不思議。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-05-15 21:05:38) |
16.《ネタバレ》 ○ゆったりした展開ながら、意外性があり見応えのある作品。○タイトルのパリの意味、だんまりを続けた主人公があっさり話し出す、妻との再会など…。各所に見どころがしっかり用意されている。○また年を取ったら見たい作品。 【TOSHI】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-10-24 20:45:25) |
15.「ほんでどうなるの?」のていうラストがな~‥。もっとスッキリしたいのです。 【アキラ】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-01-30 03:09:04) |
14.映像の美しさに打たれる20代、ストーリーの間合いに感心する30代、心の風景に染み入る40代って感じだが、上手に年をとるのはむずかしい。もう少し年齢を得てから、また見てみたい映画である。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-11-26 23:51:36) |
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13.4年間失踪していた男が、再び家族と向き合う姿を描いたドラマ。 先の展開に期待感を抱かせる設定と構成で、鑑賞する側の気持を引っ張るという点では、 中々いい作りではないかと。中盤の家族の思い出を表現したシーンも印象に残っているが、 終盤でのちょっと変わったアイデアが面白かった。登場人物たちの心の内がじっくりと、 まったりと伝わってきます。息子役の子役がすごくかわいいんだけど、 妻役のナスターシャ・キンスキーも魅力的。「序盤の設定や伏線をちゃんと回収できてるの?」 「ラストはこれでいいの?」という部分もなきにしもあらずだが、映像、演出面など、 作品全体から漂う雰囲気が自分の嗜好に合った。よくよく考えると主人公のオヤジ、 変は変なんだけどね。そういった意味では、やや男性向けの作品なのかな。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-10-07 15:58:47) |
【Yoshi】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2008-03-21 00:31:32) |
11.《ネタバレ》 愛しか存在していないこの物語は何とも心苦しく、それぞれの登場人物たちの心理が的確に表現されていて苦悩と悲哀が伝わってきます。絵的に秀逸な場面もいくつもありトラヴィスがハンターの気を引くために後ろ歩きするシーンに心温まり、ジェーンが我が子をギュッと抱きしめるシーンに胸が熱くなります。それを見て私はあそこまで強く誰かを抱きしめた記憶が無いことを思い寂しくなります。強烈過ぎる愛の裏返しのようにトラヴィス夫婦が身勝手に写るのは、それぞれの異なる愛が存在する限り周囲も巻き込み傷つけることを感じさせます。ただ、個人的に弟をかなりイイヤツだと思っていたので手放しで感動とまではいきませんでした。それにしても〝パリ、…テキサスの〟とはなんて思わせぶりな台詞なのでしょう。荒野のパリ。何にもないその地はまさに無。愛が全てで他のものは無意味だとでも言うようです。 【ミスター・グレイ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-06-16 21:10:25) |
10.好評を聞き観たのですが..前半はかなり期待ハズレ(で退屈)..と思ったら..後半良かったです~ 別れた妻に淡々と自分自身を語るシーンは、“秀逸” でしたね~.. 前半をガマンして乗り切れば、なんとか結末までたどり着けると思います... 【コナンが一番】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-10-28 12:43:54) |
9.映画を見終わってみると頭にパッと小津安二郎が浮かんだ。やっぱり影響受けてるのかな。どこのシーンでどう影響されてるか、というようなことはわからないけど。 【ゆうろう】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-08-10 14:13:13) |
8.ロードムービーの傑作。娯楽性がほとんどない作品なのに、見事に惹き込まれた。人生ってこんなもの。有り余る幸せは長続きはしない。トラビスの行方は如何に。8点に近い7点を献上。 【mhiro】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-05-29 20:12:53) |
7.物語としてはさほど面白くはないのだが、強く心に残る。 【太郎】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-04-30 17:35:53) |
6.「アメリカの友人」を観て、あまりのつまらなさに悶絶し、長らくヴェンダース恐怖症にかかっていた私ですが、こちらはすんなり入り込むことができました。後半の構成にやや難があるのが残念です。トラヴィスがボイスレコーダーに「自分はこのままいなくなる」と声を吹き込むくだりは完全に余分だったと思います。あれのせいでラストの会話が白々しいものになってしまっている気がします。 【K】さん 7点(2004-08-25 17:04:51) |
5.この手の映画の淡々としたドラマを眠らずに見れるようになった自分は、大人になったなぁと思った。きっと若い時分なら、シンドいでしょう。これは「大人」の映画ですな。 |
4.ロード・ムービーの見方を教えてくれた作品。ただ受け取るだけでいいんですね。ヴェンダース作品で一番好きです。 【PLANET】さん 7点(2004-06-14 09:48:26) |