1.《ネタバレ》 おもしろかったです。ラスト4分はどんなのかと期待して見ましたが、期待して見てよかったです。
老女と少女や刑務所や看守などのジメジメした関係はいらなかったかな、2人の過去も別にいらない。しかし最後まで2人が完全に打ち解けず残念でした。女教師はカタいままだし、登場人物も不憫な人が多い。
教師はクラシックで、生徒はジャズ。自分もジャズピアノ好きなんで、クラシックのキレイな演奏より、ピアノ演奏の表現の仕方(技術そのものも)やカッコイイピアノが好きな人は見ていいと思います。
後ろ向きに弾いたり、ラストのああいう演奏の仕方も実際にあるみたいです、しびれました。
人間関係よりもっとピアノに触れる部分を多くやって欲しかった。コンサートとかよりもジャズ志向で。主人公が奔放なんだから。けっこう教師のガチガチの考え方が押されてて残念だった。最初はそれでよかったけど、最後まで貫くとなあ……。変に感動・人間ドラマ狙われても!最後の、演奏終わったら即逮捕、っていう状況は正真正銘最後だなってなっててよかった。
ってな感じですがラスト、カッコよかった!というのも、あそこで教わったとおりの美しいクラシックを奏でてたら普通だと思う。ラスト4分に持ってきてタイトルでも押してるからには、ただ美しい曲ではダメ、想像だにしない超絶技巧か、プロを上回るほどの素晴らしい曲か。
でも素晴らしい曲をクラシックで聴いても泣けるほどおれは耳肥えてない。他の人もそうだと思う。まあでも普通のプログラム楽譜通り弾いても成り立つけど、このコンサートはずっとクラシックの女教師がすすめてきたこと、それを最後の土壇場で自分の音楽をしてやった!というところを評価したいです。途中「堕落した音楽をやめなさい」「私の音楽だ!」みたいなやりとりがあったんで「おお」ってなりました。だからおれは老教師をあんまりいいと思わないです。ラストの演奏聴いてヤケ酒飲んで感動するのも、レズビアンだというのもちょっと……。
とにかく4分間自分の音楽をやり続ける少女にしびれた。
DVDに印刷された、手錠しながら後ろ向きに弾く絵も素晴らしい。