13.開始十五分で七十人が生きたまま喰われたのにはちょっとびびったが、面白かった。キレイ目のクラウザーさんみたいな魔界の王子に率いられた怪物たちはいずれもユニークで、いかにもこの監督らしいデザインの「歯の妖精」や、『もののけ姫』の影響がもろに出ている森の精霊などは楽しかった。それに対して主人公は怪力で銃を振り回しているだけ、外見以外これといった特徴がなく、むしろさまざまなキャラクターを見せるための狂言まわし(引き立て役?)に回っているのがヘルボーイの面白いところだ。『忍たま乱太郎』の乱太郎みたいな。単純に楽しめる作品だが、出来の悪い第一作を観ていないとわかりにくいのがもったいない。 しかし怪物たちの造形や独特の美的センスはすごいけれど、物語は普通だ。異形のヒーローたちが差別とアイデンティティに悩まされるのもアメコミとしてはいたって凡庸。ヘルボーイもエイブも親しみやすく憎めないキャラクターではあるものの、感動を与えてくれるほど厚みある存在ではなかった。普通なら泣ける場面も、平板なメロドラマになってしまっている。デル・トロ監督は精緻な世界観を構築するのが第一で、作品を通してこれだけは伝えたいテーマみたいなものはないのかもしれない。それは必ずしも悪いことではないけれど、ちょっぴり物足りないのも事実だ。 【no one】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-06-01 11:32:16) (良:2票) |
12.《ネタバレ》 前作にも増して、全編いい意味でほんわか能天気な感じが漂っている。各色(赤・青・オレンジ?・白?)揃ってきて、なんだか日本の戦隊物みたいになってきた。異形の者たちが人間と自分たちの立ち位置に悩んではいるが、「はいはい結局そうなのね、わかっているさ」とふっ切っている感じがさっぱりしていていい。相変わらず「恋ばな」も「中学生か!」と突っ込みたくなること間違いなしで面白い。ただ前作もそうだったのだが、ヘルボーイの能力がいまいち不明確で、せっかくの「ぶっとい右腕」も単なる盾としてしか使わず、何の役にも立っていないのが惜しい。まあオメデタの話もあって今後も面白くなりそうなので、続編があればぜひとも観たい。 【しぇんみん】さん [DVD(吹替)] 7点(2009-08-10 13:50:29) (良:1票) |
11.《ネタバレ》 「シェイプ・オブ・ウォーター」鑑賞後に視聴。半魚人も出てくるし、猫を食べる場面も! 「シェイプ〜」は10年前からあたためていた映画なんだと実感。今作はダークになりすぎずコミカルな描写も良いが「シェイプ〜」を観た後ではちょっと霞むか。バニー・マニロウがGOOD! 【kaaaz】さん [インターネット(字幕)] 7点(2018-03-18 02:50:12) |
10.《ネタバレ》 1作目のヘルボーイ自身の自己葛藤という内界の物語から他種族との共存はできるのかという外界との葛藤の物語になっていた。人間を守る価値はあるのかという問題に対する明確な答えは最後まで提示されない。そして人間から蔑まれた英雄達は人間の世界を去る。答えは人間自身に任されたのだと自分は感じた。 前作からも感じたが、多くの言葉を交わさずとも分かり合える男同士の友情の描き方がとてもよかった。 そしてあらゆる映画への愛も感じられる独特の世界観とビジュアルの構築は素晴らしかった。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-03-08 05:35:11) |
9.《ネタバレ》 前作のB級感溢れるテイストながら、全体を覆う重厚でモダンな独特の雰囲気が面白かったので、そのまま続編である今作も鑑賞。前作のクトゥルフ神話&スチームパンクナチスというモチーフから、今作はもろロードオブザリング&スターウォーズというがらりと雰囲気の違う作風へと思い切りシフトチェンジしているのだけど、ちゃんと続編として違和感なく観れるところはさすがギレルモ・デル・トロ監督。序盤の、大量の歯の妖精が人間たちを一瞬で喰い尽くすという、この監督らしいシーンから、徹底的に拘り抜いて描かれたトロール市場へと雪崩れ込む展開は、相変わらずゾクゾクさせてくれる。そして、そのテンションを落とすことなく物語は一気にクライマックスへ。面白い。個人的には、一作目の(ストーリー的には完全に破綻していたけれど)オカルティックな雰囲気のほうが好みだけど、こちらも充分に楽しめた。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-08-01 13:41:58) |
8.《ネタバレ》 2時間によくもこれほどの数のネタを詰め込んで、飽きさせず破綻させずにまとめてみせるものだと感心しました。スケールアップしたストーリーとパワーアップしたアクションに加え、人間対森の住人の歴史、怪物市場、死の天使の登場で「ヘルボーイ」の世界がぐっと広がりましたね。儚げな枯れ葉舞い散る玉座の間と木の怪物が死んだ後の木化と胞子(?)の降る場面、コミカルなヘルボーイとクラウスのロッカールーム、人間味溢れるヘルボーイとエイブがお酒を飲みながら歌う場面、そしてヘルボーイの宿命を再認識させられる死の天使の場面などなどは、絵の美しさとともに言葉のやり取りも含めて印象に残りました。やっぱり2作目にハズレ無し。 【リン】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-19 00:31:04) |
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7.前作では、「異形の者の持つ哀しみ」みたいなものが作品の中にそこはかとなく表れていて、だからこそまた、ヘルボーイ氏のカッチョよさというものも際立っていたんですが。しかしこの2作目では、そういう「哀しみ」を、わざわざ強調し過ぎている気がして、いささか押しつけがましい。ちょっと残念。でも、次から次に現れるヘンテコキャラの数々についつい笑ってしまう、楽しい作品にはなっております。敵の宅八郎みたいな王子との、カンフーばりの殺陣も楽しい。そういえば、ヘルボーイ氏が赤ちゃんを抱いて走って逃げるシーンなんかを観てると、『九龍の眼』を思い出したりもして。あと中盤で、ヘルボーイとエイブが缶ビール飲みながら話し込む場面、ドタバタした映画の中で、心和むひと時ですね。冷静に観れば話し込んでる二人の顔、相当なマヌケ面なんですけれど(笑)。 ★2011/8/6訂正 ×『九龍の眼』⇒○『新ポリス・ストーリー』です、多分(また間違ってたらさらにアホですね。すんません。) 【鱗歌】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2010-04-29 07:45:05) |
6.《ネタバレ》 この監督はもう自分の中では気になる監督のひとりになっている。この映画の前半、虫が多くでてくるので、かゆくなりそうだったが、好きな映画だ。ちょっとピントがずれているかもしれないが、観てて宮崎駿を思い出した。なぜだろう。「風の谷のナウシカ」の漫画を思い出し、歯車の上での戦いでは「カリオストロの城」を思い出したのだ。それにしても地球上の話とは思えない。「スターウォーズ」のように別の星の話と思えてくる。そういえば、ゴールデンアーミーは「フィフスエレメント」に出てくる異性人を思い出した。でも観終わってみると、この監督の職人のようなこだわりに、この映画の世界が嬉しくなってくる。 【トント】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-08-24 01:46:00) |
【spputn】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-08-21 21:11:58) |
4.《ネタバレ》 一作目よりテンポもよくなり、派手さもアップし、ファンタジー要素が強まり、ずっと見やすく面白くなっておりました。ヘルボーイとリズの痴話喧嘩、ヘルボーイとエイブの友情、エイブの恋やら、ガス男の嫌味ったらしさとか、マニングさんのてんてこ舞い具合とか、キャラクターにも愛嬌があって楽しい。世界平和より恋を選ぶのも正直。 全体のストーリーそのものはどっかで聞いたことのあるようなつまらない話だし、人々に嫌われて苦悩するヒーローっていう流れにはそろそろ辟易気味。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-06-07 12:18:02) |
3.前作に比べB級感が無く特殊メイクの質感が良く、映像も綺麗です!音響もサラウンド感が素晴らしく、監督が交代したのかと思うくらいでした。しかしキャラクターに魅力がないので感情移入できないのが残念! 【じょーー】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2009-02-20 16:29:36) |
2.大真面目なファンタジーとバカバカしさを上手い事融合したなぁって感じです。 登場人物全員が自分の信念に従って行動しており、敵も含めて悪人が居ないのも、勧善懲悪なヒーローものとは一線を画している所以ですね。 ただ、仲間や組織の説明が殆ど無く、前作未見の私は置いてきぼり感がありました。 まぁ前作見てから行けよって話ではあるんですが、タイトルからは続編だと分からなかったもので・・・ 上映が始まり、原題がHellBoyIIになってて初めて気付きました。 知ってたら予習してもっと楽しめたのにな~ってのが少々心残りです。 【目黒のさんま】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-01-22 13:03:20) |
1.前作同様、敵がカッコイイっ!! 顔はゾンビっぽいが、エルフの王子様ヌアダのアクションが超カッコイイよ~。 前作のクロエネンといい、ヘルボーイは敵役を見るのが秘かな楽しみ・・・。 ストーリーとしてはイマイチですけど、色んなクリーチャーとか、見てて楽しいシーンが多かったので個人的には好きです。 ヨハンとか死神とかは特にいなくても差し支えないような気もしましたが、また次につながるのかな?という期待を込めて。 【ラファエロ】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-01-21 22:44:50) |