第三の男のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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第三の男

[ダイサンノオトコ]
The Third Man
1949年上映時間:105分
平均点:7.53 / 10(Review 182人) (点数分布表示)
公開開始日(1952-09-03)
ドラマサスペンスモノクロ映画犯罪ものミステリーハードボイルド
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2024-11-09)【イニシャルK】さん
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監督キャロル・リード
助監督ガイ・ハミルトン
キャストジョセフ・コットン(男優)ホリー・マーチンス
アリダ・ヴァリ(女優)アンナ
オーソン・ウェルズ(男優)ハリー・ライム
トレヴァー・ハワード(男優)キャロウェイ少佐
バーナード・リー(男優)ペイン軍曹
ロバート・ブラウン[男優](男優)英軍MP(ノンクレジット)
リー・ストラスバーグ(男優)英軍MP(ノンクレジット)
ジェフリー・キーン(男優)英軍MP(ノンクレジット)
ウィルフリッド・ハイド=ホワイト(男優)クラビン
キャロル・リードオープニングのナレーター(英国<UK>版)(ノンクレジット)
咲野俊介ホリー・マーチンス(日本語吹き替え版【PDDVD】)
沢海陽子アンナ(日本語吹き替え版【PDDVD】)
相沢まさきハリー・ライム(日本語吹き替え版【PDDVD】)
中博史キャロウェイ少佐(日本語吹き替え版【PDDVD】)
江守徹ホリー・マーチンス(日本語吹き替え版【日本テレビ】)
小池朝雄ハリー・ライム(日本語吹き替え版【日本テレビ】)
山内雅人門衛(日本語吹き替え版【日本テレビ】)
西沢利明キャロウェイ少佐(日本語吹き替え版【日本テレビ】)
藤本譲(日本語吹き替え版【日本テレビ】)
仁内達之(日本語吹き替え版【日本テレビ】)
平田広明ホリー・マーチンス(日本語吹き替え版【N.E.M.】)
本田貴子アンナ(日本語吹き替え版【N.E.M.】)
鈴村健一ハリー・ライム(日本語吹き替え版【N.E.M.】)
原作グレアム・グリーン〔原作〕(脚本原案)
アレクサンダー・コルダ(脚本原案)(ノンクレジット)
脚本グレアム・グリーン〔原作〕
キャロル・リード(ノンクレジット)
オーソン・ウェルズ(ノンクレジット)
音楽アントン・カラス
作曲アントン・カラス主題曲「ハリー・ライムのテーマ(The Third Man Theme)」
撮影ロバート・クラスカー
デニス・クープ(カメラ・オペレーター)
エドワード・スケイフ(カメラ・オペレーター)
ジョン・ウィルコックス〔撮影・1905年生〕(補足撮影)
製作キャロル・リード
アレクサンダー・コルダ(ノンクレジット)
デヴィッド・O・セルズニック(ノンクレジット)
配給東宝東和
特撮W・パーシー・デイ(マット・ペインター)(ノンクレジット)
美術ヴィンセント・コルダ(セット・デザイン)
ダリオ・シモーニ(ノン・クレジット)
編集ピーター・テイラー(assembly cutter)
録音ジョン・グレン(アシスタント・サウンド・エディター)(ノンクレジット)
ジョン・コックス〔録音〕(サウンド・スーパーバイザー)
その他アレクサンダー・コルダ(プレゼンター)
デヴィッド・O・セルズニック(プレゼンター)
アントン・カラス(ツィター(チター)演奏)
あらすじ
第二次大戦後のウィーンにアメリカからやってきた作家のホリーは、仕事を紹介してくれると約束した友達のハリーを訪ねる。ところが、ハリーはつい今しがた車にはねられて即死したという。途方に暮れたホリーは、ひとまずハリーの葬式に出席。葬式に参列していた警官から、ハリーは麻薬の売人で死んで当然の男だったという話を聞いた。とうてい信じられないが、ハリーの死に疑問を感じはじめたホリーは、ハリーの恋人アンナをはじめさまざまな人物に事情を聞き、独自に捜査を開始するが……。
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12
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35.《ネタバレ》 完璧であることが欠点、というとあまのじゃくに思われるかもしれない。けれども構造として合理的で無駄が無いことと、物語として完成されていることは別の事柄だ。チャンドラーの小説に似たプロットのものがあるが、この映画とは対照的に寄り道が多く、しかしそのことが作品の豊かさでもある。今でも新鮮さを失っていないのは、どちらかというと無駄だらけのチャンドラーの方だ。

もっとも、充分見応えのある作品ではある。オーソン・ウェルズが登場したときは普通のおじさんという印象だったが、観覧車でホリーに悪の論理を語りかける、あの声音には惹きつけられた。話の内容そのものはありがちな理屈でしかないが、まるで女性を口説くようなロマンチックな状況と洒落た言い回しで幻惑する、あの手管がハリーという人物をよく表しているように思う。

ハリーは冷酷で自己中心的な男だが、どこまでも自由で、あらゆる縛りから逃げおおせている。ときには法や倫理に反するとしても、頭の硬いホリーのような凡人の目には魅力的に映ることもあるだろう。

ハリーが地下水道で追い詰められ、銃を持って近づく親友に決断を促がす場面では、ちょっと泣きそうになった。恋人すら密告したハリーが、「信頼できる仲間がほしい」、と罠の可能性も顧みずのこのこやって来たのは、ホリーがハリーの自由さに惹かれたように、ハリーもまた友の実直さ、鈍重なまでの誠実さを求めたからじゃないだろうか。ホリーは刑務所暮らしには耐えられないハリーの性分をよくわかっていて、自分の手を汚す。二人は正反対の気質を持ちつつ、互いを認め合っていた。

対してアンナは、最後までハリーに尽くしたにも関わらず、ほとんど気にかけてもらえない。恋人を放置したハリーも、親友の前には姿を現した。ラストは主人公の失恋と観るのが本来だが、どうだろう。筆者には男同士の絆に立ち入る隙を見つけようとして敗れ去った、可哀そうな女性の姿にも思える。自分の命を断つのに他人の手を恃むのは、ある意味では究極の信頼関係だろう。アンナは恋人をホリーに奪われたのだ。 それも二重の意味合いで。
no oneさん [DVD(字幕)] 7点(2009-07-01 14:31:47)(良:4票)
34.《ネタバレ》 モノクロなのに夜のシーンや下水道のシーンの暗い画面が観ずらくない。”モノクロなのに”ではなく”モノクロだから”なし得た美しさがある。死んだはずの人間の顔が暗闇に照らしだされる。猫が足に絡みつく時点で観ている者にはだいたいの想像がつく。しかしハリーの顔を私達は劇中でまだ見ていない。そこにヌッと顔が現れる。判っていても衝撃のシーンである。ニクイ演出だ。どんなシーンもチター1本で奏でられる音楽と画とのアンバランスさは、ウィーンの”平和”と平和が産み落とした”非平和”の矛盾をうまく表現していると思う。
R&Aさん 7点(2004-03-19 12:23:55)(良:2票)
33.はじめて観たときは、なんとなく辛気くさい感じがして、面白くないなぁ〜って思っていました。でも、音楽だけは耳について離れません。たまに(よく?)♪タラリ〜ラリラリ、タラリ〜ラリラリ……♪を口ずさんでいました。あれから何度か観ましたが、観れば観るほど、人物の登場シーンでクスリと笑ってしまいます。コメディーじゃないんだけれどなぁ。それでもクスリという感じで外される。どこかとぼけているんですよね。この間が、昔はわからなかった。けれど、な〜んかはまるんですよ。戦争の傷跡が激しく残っているウィーンで、4か国による分割統治がなされている微妙な空気のハズなのに、ちゃんとそういうところ映してくれているのに、何なんだろうなぁ〜。私としては、こういう外し方がツボなんですが、見方が違っていますでしょうか? きっと違っているんだろうなぁ〜(とほほ)。んで、アリタ・ヴァリの毅然とした表情がかっこよかったなぁ〜。
元みかんさん 7点(2004-02-12 20:12:50)(良:1票)
32.下水道のシーンがなかなか面白いカメラワークで好きです。映像へのこだわりみたいなものを感じました。
雪うさぎさん 7点(2001-03-14 00:48:30)(良:1票)
31.女の愛の一つの形。ラストシーンは印象的。アントン・カラスのチターの音色もしみじみとしています。
向日葵さん 7点(2001-03-07 12:47:48)(良:1票)
30.光と影の使い方では他の追随を許しません。が、名作というには少しストーリーが古びてしまうタイプです。
プリンさん 7点(2001-02-15 13:20:48)(良:1票)
29.《ネタバレ》 後半の映像、光と影の映像が素晴らしい。挿入曲。そして、ラストシーン。感銘。
にけさん [映画館(字幕)] 7点(2019-01-06 16:23:59)
28.《ネタバレ》 渋い映画。久し振りに観たが、もっとどんでん返しがあったかと勘違いしていた。
この時代なら凄い...と思うことも多いが、基本的に現在の自分の感覚で判断すれば、ちょっと退屈な面が多い。
全体的によく出来た作品だとは思う。特に最後のシーンはなかなか秀逸な渋さで、これを超えるものはその後もあまり無いかも。
simpleさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-08-10 21:20:14)
27.純粋なミステリー・サスペンス作品というわけではなく、
友情とロマンスを描いた青春映画という印象を抱いた映画。
どんでん返しぎみの展開や陰影を使った演出などは、当時としてはもの凄い斬新だったのかな、
ということが窺い知れる。全編に亘って流れる軽快なテンポのテーマ曲はもちろん、
ラストは映画史上に残る名シーンと言われるだけあって、さすがに印象的。
この絵を撮りたいがために、本作を作ったのではないかと思われる程。
美しいし、物悲しいし、とても渋い。名画です。
MAHITOさん [DVD(字幕)] 7点(2012-01-08 05:43:02)
26.ありきたりですが、影が印象的です。とある人に薦められてみましたが、、、とあるね。
HRM36さん [DVD(字幕)] 7点(2011-07-05 16:12:06)
25.《ネタバレ》 サスペンス・ミステリの古典と呼ばれることも多い名作。なるほど、ストーリーがそこまで複雑なわけではないが、普通に楽しめた。最近のミステリが複雑にしすぎていることを考えると、このくらいの方がシンプルでいい気もする。

■この映画は、ハリーの埋葬で始まり、ハリーの埋葬で終わる。最初と最後がかぶって来るところは印象的。あの並木道は有名なシーン。あと観覧車、地下水道、ウェルズの影からの出現シーン等、あちこちで見かけたシーンはこれだったのか、と再発見。

■やはり観覧車のシーンが印象的。上から粒のような人を眺めて「あれが一人消えて何になる」というのは、「人がごみのようだ」にも通ずるが、こっちは実写なだけに人間の消し去ろうと思えば簡単に消えてしまうもろさを感じる。
θさん [DVD(字幕)] 7点(2011-01-09 01:39:14)
24.個人的には、良く考え抜かれた脚本、演出、構成を楽しむ作品と思っています。流石に巨匠の業と言いましょうか、非常に丁寧に作られています。ハリーが闇の中から登場する名シーンと、終盤の地下水道での逃走劇は、当時のフィルム・ノワールを代表する映像美でしょう。なので、あーだこーだイチャモンは付けられませんが、全体を通すとやや平凡な気もします。
民朗さん [地上波(字幕)] 7点(2010-11-21 13:13:43)
23.タイトルとパッケージに書いてある概要に惹かれて購入しました。ただ初めから「第三の男」が誰なのかだいたい察しはついていましたので、特に驚きはありませんでした。白黒ならではの映像がかっこいいです。
午の若丸さん [DVD(字幕)] 7点(2010-03-28 21:13:13)
22.よく出来てるし楽しめたんだけど、手放しで「名作」と絶賛できない映画だった。力作だとは思うんだけど、ここまで「名作」として評価されてることが、なんか違和感がある。当時の時代背景や大きなテーマを、ハイセンスな映像演出で扱っていたとしても、間に(越えられない壁)がある。
ゆうろうさん [DVD(字幕)] 7点(2008-11-11 01:22:36)
21.第二次大戦後のウイーンが舞台。映画史に名を残す名作で、名曲、名セリフ、名シーンのオンパレード。しかし、二度、三度と見返すたびに、私の中では面白さが薄れていく。時代背景のリアリティがだんだんと感じられなくなったからだろうか。
ジャッカルの目さん [映画館(字幕)] 7点(2008-06-05 00:56:49)
20.サスペンスとしては、わりかし平凡ですが、白黒をいかした画面の陰影が特徴的です。主人公のダメっぷりが哀愁を誘います。音楽の使い方が妙です。
すべからさん [DVD(字幕)] 7点(2008-05-29 16:52:44)
19.古い映画を観たとき、公開時を想像しながら抱く感想と、新しい映画の記憶を含めて抱く感想と2種類あると思うのです。「第三の男」は、その後のサスペンス映画と重ねて観てしまうと、人物描写も薄っぺらいし、追跡シーンも意外にスピード感がなく、退屈な作品だと感じます。一方、これは「古い映画」なのだと意識しつつ、「古典」を楽しむつもりで観ると、観客をドキドキさせようという趣向が散りばめられていて、当時この映画を観た人たちの興奮がよみがえって来るようで、ちょっとうれしい気持ちになります。「古典」として楽しめる映画の中でもダントツだと思います。
かねたたきさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-02-12 16:39:11)
18.ストーリーは正直結構退屈。しかし映像が群を抜いて素晴らしい。これを観られただけでいいかなと思ってしまうほど。そこを評価して+3点。
MARK25さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-07-09 22:54:23)
17.《ネタバレ》 ◆なるほど影の使い方、それから地下水路のシーンはひきつけるものがありますが、ストーリーはシンプルな上に少し難しいので少々退屈でした。◆印象に残ったのは観覧車のシーン。ハリーが観覧車の上から、往来する人々を見下ろし、それらを点に例えて「点が一つなくなったところで何も変わらない。」という。◆僕も、嫌なことがあったときは、嫌なことなんて上から見下ろせばちっぽけなことだよ、と思うために、ハリーと似たように考えたことがありますが、あくまでそれは「自分も含めた上で」そのように考えていたわけで、ハリーのように、「自分が人々よりも上の存在」という視点からあの景色を見下ろしたことはありませんでした。ショックでした。◆音楽は良かったのですが、サスペンス的な内容とはあまりマッチしていないように思えたので、その辺も考慮したうえで7点を献上させていただきたい。
もりたろうさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-02-09 23:12:05)
16.まぁ第三の男の正体なんて深く考えなくてもだいたい想像はつきますが、それは全然映画の傷にはなっていない。オーソン・ウェルズがやはりいいですね。最初に登場するシーンなんてマジでカッコいい(猫もいいアクセント)。ちなみにオーソン・ウェルズは『市民ケーン』よりもこっちの方が渋くていい気がする。
とかげ12号さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-11-20 20:26:47)
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【点数情報】

Review人数 182人
平均点数 7.53点
000.00%
100.00%
200.00%
321.10%
463.30%
5147.69%
63318.13%
73519.23%
82915.93%
93418.68%
102915.93%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.22点 Review18人
2 ストーリー評価 7.73点 Review23人
3 鑑賞後の後味 7.81点 Review22人
4 音楽評価 8.45点 Review24人
5 感泣評価 6.37点 Review8人
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【アカデミー賞 情報】

1950年 23回
監督賞キャロル・リード候補(ノミネート) 
撮影賞ロバート・クラスカー受賞(撮影賞(白黒) として)
編集賞 候補(ノミネート) 

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