1.実にヘヴィ。このようなシリアスな題材を扱った骨太な映画に点数をつけるのは、おこがましくも感じる。「シティ・オブ・ゴッド」のようなヘヴィながらも、ドラマチックなギャングものを期待して見に行ったが、全然違った。
物語性自体が排除されていて、鳴り響く銃声、怒声、暴力の繰り返し。
「ああもう分かったから、この地に安息を与えてやっておくれ。こんな暴力はうんざりなんだ」と、スクリーン前の僕らは願うしかない。
この映画は本当は、面白いとか面白くないとか、満足したとか不満だとかで述べる位置にない。だが、敢えて同じラインで感想を述べるならば、もうちょっと映画的面白味や演出があっても良かったと思う。
血の味のする、未調理の生肉のような映画。
腹を壊すかもしれないが一見の価値はありかと。