1.この映画を観た翌日、僕は近所のTSUTAYAさんで
神聖かまってちゃんを借りた
「友だちを殺してまで」というアルバムを借りた
「ロックンロール」というやつだ
しかし、何がいいんだか全然分かりません
正直、この映画のラストのライブシーンでボーカルのの子が登場したのを目の当たりにした時、何かおかまみたいな声だし、女装して緑色のメガネをかけて歌うなんてぜってぇあぶねえ奴だ。イカれてる。そう思った。しかし、借りてきたアルバムを聞いている内に段々とその音楽世界にはまりつつある自分が居た。歌詞は酷いし、声も気持ち悪い。しかし、上手く説明できないが何故か引き込まれる魅力があったのだ。
劇中には、かまってちゃんを愛する様々な人達が登場する。幼稚園児は、幼稚園に居る時も家に居る時もパソコンでずっとかまってちゃんのライブ映像を観ている。感情を内に込めたままひたすらPCに向かう姿は異様でもある。しかし、かまってちゃんのライブ当日、家に友達を呼んで皆で一緒にパソコンで観戦するのだ。そこにはちゃんと友情が育まれているではないか。「のこ来たーー!」と歓喜し、ニコニコ生放送にコメントして皆で騒いでいるのを見たらそれまでの不安は吹き飛び、何とも微笑ましい気持ちになった。
一方、プロ棋士を目指す女子高生は、親の反対を押し切り将棋に打ち込んで行く。彼氏に浮気されてもあるてぃめっとレイザーで吹き飛ばし、ライブに行けない代わりに決勝戦で完全燃焼する。この女子高生を演じた二階堂ふみはこの映画に一筋の光を照らした。この映画で1番輝いていたと言っても良い。真の主役だった。
最後に総評。
クライマッスのライブシーンに向かって、色んな人の思いが収束していく、その構図は面白かった。ただ、肝心のライブシーンが小規模だし、盛り上がりに欠けたのが勿体無い。そこに至るまでのかまってちゃんサイドの描き方もゆるく、あまり魅力を伝えきれてないんじゃないかと思った。確かに低予算なら仕方ないのかもしれないが編集次第ではまだまだ面白くできたはず。もっともっと、クライマックスで弾けて欲しかった。不完全燃焼。