1.《ネタバレ》 ダグラス・フェアバンクスが出てくる映画ではどうしても彼の超人的な身のこなしや相手を圧倒する剣術を期待してしまうのですが、今回はそういった彼の特長が出たシーンがちょっと少なかったので、やや物足りなさがあった気がしました。
しかしストーリーはやはり面白く、一時解散してはなればなれになった後に王の一大事で再び4人が集結して力を合わせるところなんかは気分が高揚してきますし、王が双子だとわかるまでのシークエンスで、背後から様子を探っていき過去の記憶を繋ぎ合わせるところなんかちょっとしたサスペンスの雰囲気も出ていて見応え十分でしょう。
最後まで見ると、4銃士とヒロインがみんな死んでしまって寂しい感じがあり、しかも双子の片割れの方も最後は幽閉されてしまって生まれながらにして悪者のままで生涯を終えてしまうので、ちょっと可哀想だなという気もします。
一番好きなのは何だかんだ言って冒頭のキスシーンなんですが、上から籠を貸してもらうところがちょっとルビッチっぽい感じで面白かったです。現代のように路チューなんて考えられない時代ですからね。人目のないところを探す一連のシークエンスなんかを見ると、いい時代だなぁと思います。
〔澤登翠さんの活弁付きで鑑賞〕★通算300レビュー★