4.《ネタバレ》 終盤の赤裸々な(?)シーン、そこに批判的なご意見も多いみたいですね。でも、ワタシ的にはそこにそこの映画のミソがあるんじゃないかと思うのです。
だってそれ以外は、
「無気力なオタクの青年が初めての恋により、自分の内なる壁を乗り越えて成長する」とか、
「お相手は視覚に障害のあるはかなげな美女」とか、
「彼女の父親は金持ちで見栄っ張りで分からず屋」とかとか、
みーんなある意味手垢のついたような設定じゃないですか。
「美男美女でない者たちの不器用な恋愛」は確かに数々の映画でポピュラーなテーマとして取り上げられています。
しかしそれらは、あくまで清純な恋愛の枠を出ていなかったのではないでしょうか。「ピュアでプラトニックで爽やかに」と一本調子で描かれる恋愛です。
そこにはとどまらない「大人の男女なら当然持つであろうパッション」を非モテ系の不器用な恋愛にも大胆に持ち込んだところ。それこそがこの映画がほかの類似映画に埋もれさせない要因なのです。観た人の心にざらついた違和感としてひっかかるのです。
正直、そういうとこまで見たい人がいるのか?という疑念もないわけではありません。実際不快感を表す人もいらっしゃるみたいですし…でも私には少なくとも不快ではなかったなぁ。鑑賞後時間を置くにつれてむしろこのざらつきが心地よくすら感じられてきました。
そういう意味では観る人を選ぶ映画なのかもしれません。でも凡作ではないことは確かです。
というわけで、よかったらお試しあれ…