1.《ネタバレ》 ストーリーは、どこかの建物に集められた
見ず知らずの若者達が殺戮ゲームを始めさせられるという、
昨今よく見るタイプの映画で、しかもこの系統の邦画は
どれも学芸会レベルのしょうもないものばかりでしょう。
なので本作もそういうものなんだろうと思い
期待せず観たのですが、これがどっこい、
かなり楽しめましたよ。
なによりも、登場人物の若者達がみんな迫真の演技していて、
この荒唐無稽なお話に説得力を持たせている。
殺される側になった人が全力で泣き叫んだり逃げようとしたり、
疑われた人がこれまた全力で否定したり、
いちいち誰かに言う文句もこれまたリアルで見入ります。
たぶん、監督さんの力量がものを言わせてるのでしょう。
こういう内容の映画は、作り手も役者も、
どうしても手加減なり照れが出ちゃいそうなもんだけど、
そんなものは微塵も感じさせない。
このゲームを一体誰が仕組んでるのか、そういうのは全く
見せないんですけど、これは正解だと思います。
そういうの見せても面白さに繋がるとは思わないし、
なにより人々の駆け引きや葛藤を楽しむのが
本作の目的ですからね。
最初は泣いてるだけだったななみちゃんが
だんだんとふっきれていくその表情の変化にも注目です。