2.《ネタバレ》 オリバー・ストーン監督らしい、骨太な批判精神とあざとさが少し残る作品ですが、現地人の俳優を使い、低予算で作ってるらしいところが初期の同監督の作品を思い出させて良かった。この映画を見ると、「民族」とは人にとってどんな意味があるのだろう、とついつい考えずにはいられない。ラストシーン近くで、母親が殺される恐怖の中、子守歌をうたって我が子を助けようとする場面では不覚にも涙が出た。戦争で最も弱いのは女性と子供。でも、最も強いのは母親や肉親の愛情かも。最も弱いものの中に最も強いものが描かれていた。余談ですが、メグ・ライアンと離婚してどんどん落ち目になりつつあったデニス・クエイドが浮上し始めたのはこの作品あたりからだったような気がする。ナスターシャ・キンスキーも久しぶりに見たけど、きれいでした。2人の有名俳優の存在がB級感を少し打ち消している感じです。