1.《ネタバレ》 野暮とは思いつつも、どこまでが実話なんだろうってついつい考えながら見ちゃいますね。
エンドロールでギータとバビータのその後+現在が出てきたので、大筋はほぼ実話なのかな?
実話ものにしては起承転結がしっかりしていて、大変メリハリのある作品。父親が自分の夢を娘たちに託しトレーニングを始める『起』。大会で快進撃を始める『承』。ギータがインドのNSAに在籍し、少しずつ道を踏み外していく『転』。そんなギータに父親が手を差し伸べ再び父娘で栄光に突き進む『結』。
『起』ではインドという社会を垣間見ながら父娘の攻防を楽しむ。コメディタッチな演出、やりとりが面白い。
『承』では少年漫画さながらの高揚感を感じる。
『転』では暗雲がたちこめシリアスなドラマに。
『結』ではレスリングという熱いスポーツドラマを堪能できる。
父娘のドラマとしてもスポーツものとしても非常に完成度の高い1本。
長い映画ではありますが、それぞれのパートのテンポ、展開が早くその長さを感じさせません。
無駄な描写があれば80分でも長く感じちゃうのが映画。そういった意味では、無駄な描写はほとんど無かったと言えるでしょう。
気になる点は、バビータの出番が後半ほとんどなくなること。少女時代は二人とも均等に描かれていたのに、中盤以降はギータオンリーの物語になってしまったのがもったいない。
もうひとつはクソ監督放置問題。こんだけ無能なうえに性格クズな監督が本当にいたのか、という疑問もありますが、こいつが最後までおとがめなしっていうのがどーにも気に入りません。それ相応のざまぁな末路を用意してくれないと溜飲が下がらないです。