1.《ネタバレ》 前知識無く見たので、元は舞台というのも後で知りました。
確かに舞台なら、もっと面白かったかもしれないと思いました。
ワンシチュエーションの会話劇では、映画にしても「キサラギ」や「12人の優しい日本人」はとても面白かったです。
この作品も、決して面白くなかったわけではなく、鑑賞後もほのぼの暖かい気持ちになれます。
ただ、2時間がとても長く感じてしまいました。
勘違いすれ違いの会話のやり取りは、まぁまぁ楽しめたのですが、間の取り方やテンポがいまいちで。
舞台ならいいけど、映画なら観客の許容力に甘えないで、もう少し見ごたえのある演出にできなかったのかなと思いました。
丸山君の演技は初めて見ましたが、達者な脇役ぞろいの中で受けの演技としては良かったと思います。
でも、タイトルにもあるように「役者」として演技してるほどの演技ではありませんでした。
巻き込まれて相手の勘違いによって、その場しのぎをしているだけ。
もっと、途中からヤケクソで積極的に相手の勘違いに乗っかる感じを出せれば面白かったと思います。
やっぱり一番良かったのは市村正親。
どんな役でも、というか濃い役なら濃いほどキャラづくりが上手いです。
コミカルで可愛い部分と、はじめを叱る時や亡き妻との思い出を語る時のシリアスな部分の使い分けが見事。
はじめと前園の掛け合いが一番安心して見ていられました。
いろいろ残念な感じが残りましたが、見て損したとは思わなかったです。
「まだ終わってないニャー」も気に入りました。