7.《ネタバレ》 冒頭のユニバーサルのロゴ、前作ではタイムリープをイメージした仕掛けになっていたので、今回も何かやらなきゃー、っていうことなんでしょう、どうやら並行宇宙をイメージしたようなデザイン。いや~、いろいろ気を遣ってるんですねえ。
その後、物語が開始すると、ん? 一瞬、一作目と同じ「誕生日(18日の月曜)の朝」が舞台か、と思っちゃったんですが、ツリー(主人公)が、「一作目が解決した」という意識を持ってこの朝を迎えている訳がない。要するにコレ、一作目の「ラストシーン」と完全に対応しているんですね。つまり、翌日。皆、月曜の朝と同じ服装だから紛らわしいんですが、そう言われてみりゃ、ツリーは前の晩、自宅に帰らずカーター(主人公の彼氏)の寮に泊まったし、ライアン(パツキン野郎)も寮の部屋に帰れずクルマの中で寝たので(2作目の冒頭)、着替えられなかったワケ。まあ、もともと、すでに1作目で、冒頭の月曜とラストの火曜のシーンをシンクロさせた面白さが演出されていたのでした。
しかし、さすがにこれは、1作目を直前に見ておかないと、なかなかついていけません・・・。
もっとも、この2作目では、まるで、1作目なんて改めて見直さなくてもいいよと言わんばかりに、主人公の1作目のあらすじを惜しげも無く早口で語らせたりしていて、この思い切りの良さ、ちょっと笑ってしまいました。
さてさて、そもそも前作は前作で一発アイデアとして完結しており、続編なんて無理だし不要でしょ、と思っちゃう。そう思っちゃうけれど、それでも現に2作目が存在する以上、気にはなる。そう思いながら見る以上、「ほら、やっぱり続編作るなんて無理があった」で片づけるのもさすがに芸がないかな、とも思っちゃう。思っちゃうけど。
やっぱりある程度、苦しい感じ、あります。考え過ぎ、というヤツかもしれません。また事件があって、フーダニットの興味を取り入れて。いいんだけど、多少ごちゃごちゃしていて、強引な印象も。
だけど、それでも本作、続編として(それも、いかにも作りづらそうな続編としては)、最良の部類に入るんじゃないかと思います。
さまざまにアイデアが凝らされていて。前作を踏襲しつつも、しっかり変化球。しかも、バカ映画のくせにお涙頂戴路線に挑戦、という厚かましさ。こういうエモーショナルな部分も演出のアイデアで意外に盛り上げます。が、やや「頭で考えた」感、無きにしもあらずで、感動にまでは至りませんが。。。
それよりも、ここで一緒に事態を解決しようと奔走する仲間たち、主人公以外は時間を繰り返している訳ではないので本人にとっては何が何やら、のはずなんだけど、それでも一生懸命なその姿。こちらの方が、感動的と言えるかもしれません。
ライアンの分身が現れたりする映画最初の方のエピソードは、必要だか何なんだか、よくわからんけれど、あのナゾの装置に「昨夜、何かエネルギー的にスゴいことが起きたらしい」ってのが実は伏線になっていて、映画のクライマックスともリンクしている。
正直、1作目と比較してしまうと1作目の方に軍配を上げたいところですが、2作目は2作目で心憎い作品になっていて、別に無理に点数差をつけることもないかな、と。