2.《ネタバレ》 2020年夏の今観ると、この映画の「客はロンドンからアメリカへウイルスを持ち帰り広めるんだ」「アメリカはウイルスへの対応が脆弱すぎる」というクライマックスでの犯人サイドの主張がリアリティありすぎて怖いくらいです。
むしろこのバイオテロが成功した方がよかったんじゃないか、とすらちょっと思わなくもない説得力。
ワクチンだって実際に不活性のウイルスを入れて抗体を作る行為わけで、結局人間って実際に何か起きないと真剣に対策って行われないんだろうな、と。
さて、マイケルダグラス、ヒロインが最初に頼っていって助けてもらうわけですが、この手の映画でこの立ち位置の人間はだいたいにおいて黒幕と相場が決まってます。この映画でも当然のようにそうなんですが、しかしこれ、もはや定番のお約束という事でこれはこれでいいんじゃないでしょうか。
そういう意味でオーランドブルーム、一周回って実は味方…という展開がありそうなのにそれはなくあっさり退場。おいおい…そこは定番じゃないのかよ、と。
そしてノオミラパス。この人、パッとしないのであまり好きな女優ではないんですが、しかし出演する映画は自分のキャラによくあっている役が選ばれていて毎回見事だな、と思います。
この映画でも泥臭いCIA局員を熱演。行動も泥臭ければアクションシーンなんかも泥臭くいかにも彼女だからこそ。配役の妙ここにあり、です。