3.《ネタバレ》 ジュディ・ガーランドの最晩年のロンドン公演と、その時彼女に関わった人々とのドラマ。
最愛の子ども達との関係や、歌えるような状態でなくても、
ステージに上がりスポットライトと喝采を浴びた瞬間、人が変わったように魅せる圧巻のステージ。
ジュディといえばやはり「オズの魔法使」や「若草の頃」の輝いていた彼女の姿が印象的ですが、
その後は常に彼女にはスキャンダルがつきまとい、その最晩年を描いた作品なので当然彼女の辛い姿もありましたが、
それでも作品の根底には彼女へのリスペクトがあったと思うし、いい映画だったと思います。
ロンドンでマネージャーをつとめた女性や、最後に粋な計らいをみせたロニー・ドネガンといった、
ロンドン公演の際に彼女の近くにいた人物描写も良かった。
また、これは本当にあったことなのかは分かりませんが、ロンドンのゲイカップルとのエピソードも
ジュディ・ガーランドという人をとてもよくあらわしていたと思います。
その実力は「シカゴ」でも示していましたが、身も心も晩年のジュディになりきったかのような、
本作のレネー・ゼルウィガーは凄かった。本作でのアカデミー賞も納得です。
作品の締めくくりはやはり゛Over The Rainbow″
原題「Judy」に対し、「虹の彼方に」と付け加えた邦題も良かったですね。