2.《ネタバレ》 叙述トリック、との触れ込みであった様に記憶しているが、その部分のクオリティは率直に中の下くらいか。これは要するに時間軸の入替え、1→2→3だったものを2→1’→3にしている、程度の簡単な工夫であり(要は、一連の襲撃シークエンスを序盤と終盤に分割したかった、というコトなだけに思える)、その点についてはやや肩透かし気味な出来かとも思う。
しかし、肝心のヴァイオレンス描写に関しては何の文句も無しに高水準。ロー・ティーンの女の子にここまでする?というレベルの暴虐非道ぶりは極めて高度な見応えを生んでおり、というかこれは一般人向けの水準を完全に凌駕している(まあ、監督には『マーターズ』という「前科」があるので、まかり間違ってなんとなく観に来てしまった方にはご愁傷様と言う他無い)。魔女とバケモノ、と称される恐るべき犯人コンビのホラーモンスター感も中々素晴らしい。ゴスロリ方面に手を伸ばした気味の悪い雰囲気も部分的にかなり上質。とにかく怖い(というか悍ましい、不快な)映像体験を所望しているなら、非常に手堅くオススメできる。