1.テレビ放映を子どもたちが観ていたので、一緒に鑑賞。“金曜ロードショー”をまともに観るのも何年ぶりだろうか。
「トムとジェリー」は、自分の幼少時はもちろん、子どもたちが生まれた頃からよく観ていた。
言葉がわからなくとも、言語がわからなくとも、映し出されるコメディがただただひたすらに面白い。
それが、このアニメが世紀を越えて愛され続ける要因であることは明らかで、僕も子どもたちも、破茶滅茶で愛くるしいネコのネズミの狂騒劇に大笑いし続けてきた。
アニメーションと実写が融合して映画化された本作も、その狂騒劇の真髄はいかんなく発揮されており、真っ当に面白かったと思う。
実写映像の中にアニメのキャラクターが登場する作品は幾つも制作されてきたと思うが、よく考えれば「トムとジェリー」ほどその手法に相応しい作品も無いように思う。
マンハッタンの一流ホテルを舞台にして、ビル群と人間世界の中で、所狭しと大騒動を繰り広げる様は、言わずもがな娯楽性に溢れていた。
ストーリー展開自体はベタすぎるほどベタだったが、主演のクロエ・グレース・モレッツの愛嬌も手伝って、愛すべきファミリームービーに仕上がっていたと思える。
これからもいくつもの時代を越えて、彼らが仲良くケンカする様を見続けたい。