1.《ネタバレ》 『精神』(2008年)の続編にあたる作品。
山本医師の引退の様子から始まり、引退後は認知症を患った妻との生活が綴られる。
これを見て思ったのは、仕事は早めにやめること。
これを改めて感じた次第。
妻との老後も、妻が認知症になってからでは遅過ぎる。
認知症を患った奥さんはまるで別人で、眼には表情がなく、意味の無い動作を繰り返すばかり。
そんな人間の面倒をみる山本医師。
はたから見たらイライラするし、面倒なんか見る気も起きないが、長年連れ添った愛する妻だからこそ面倒を見られるのだろう。
老夫婦の生活の実情が何らのフィルターもなく、生々しく映し出される。
それは虚しくもあり、愛らしくもあり、なんとも言えない気持ちにさせられた。