2.《ネタバレ》 コーマン&スコセッシという今の視点で観ると実に異色なコンビですが、本作がスコセッシの実質的な商業映画デビュー作になります。 コーマンがプロデュースした映画としてはかなり丁寧な出来だけど、スコセッシ映画として観るとかなり未熟なところが多々あると言うところでしょうか。思いっきりカメラがハレーションしているカットがあるところなんかはまあご愛敬ということでしょう。 でもラストのデヴィッド・キャラダインがキリストのように処刑されるあまりに鮮烈なイメージは、「この監督若造だけど、こりゃただ者じゃないぞ」って公開当時の観客に印象付けたことでしょう。“ボックスカー・バーサ”役のバーバラ・ハーシーが気持ちの良い脱ぎっぷりを見せてくれ、その大胆な演技に魅了されました。さすがに、製作当時ヒッピー女優として名をはせていただけのことはあります。考えてみれば、スコセッシ映画でこれほど主演女優が脱いだことは、その後もなかったんじゃないでしょうか。 ここら辺がコーマン流なのかもしれません(笑)